プラダとピエールカルダン


ピエールカルダンのショルダーとプラダのパーティバッグと
エルメスのガーデンパーティです。

 

 

 


ピエールカルダンのバッグはショルダーベルトを
10センチ長く作成交換します。

 

 

 


肩掛けタイプに伸ばすことが出来るショルダーベルトです。

 

 

 


ホックで長さを変える構造。

 

 

 


付け直し不可能な先端のピエール金具ですが再生します。

 

 

 


プラダのパーティバッグは大きな飾りが多数あり、
太いチェーンショルダーもあり重いです。

 

 

 


チェーンを取り付ける金具も大きく重い。

 

 

 


各部のパーツは重いが本体は柔らかいのでヘロヘロで持ちにくいです。

 

 

 


ショルダーで持ち上げても大きく変型してしまいます。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


金ピカの内張りにまで型が出るほど飾りです。

 

 

 


表皮のめくれも気にされています。

 

 

 


金ピカなので表皮がめくれた部分の色が目立つのですが、
革の製造業者はヘビ革に近づけるために、
表皮に刃物を当てて切り込みを入れて鱗を作っています。

 

 

 


ウロコ風に加工したものですが少し革のめくれを補修します。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


おそらく洗濯歴があるガーデンパーティです。

 

 

 


水濡れでマチの帯革が波打ちしたまま硬化しています。

 

 

 


頑張って伸ばしてみましたが、これが限界です。

マチのホックを閉めた時や大荷物の時など柔軟に曲がらないと、
使用しにくい部材ですのでガチガチにはできませんが、
活用できる範囲で修正します。

 

 


底角には表皮が剥がれた擦れが目立ちます。

 

 

 


水濡れが原因でホック金具が変色して曇っています。

 

 

 


マチのホックも少し腐食したように変色して曇っています。

 

 

 


ピエールカルダンのショルダーベルトを取り外しました。

 

 

 


ピエールマークの金具はホックの台座を削り取って再生します。

 

 

 


プラダのパーティバッグの内張りを解体してヨレヨレの本体を
少し丈夫に強化します。

 

 

 


飾り石が多数付けられた前面を内側から見たところです。

金具など附属パーツの影響もありバッグ本体がグニャグニャ動くので、
内張りを外すと、さらに柔らかくで作業しづらいです。

 

 

 


同様の革素材で元の構造のまま丈夫に10センチ長く作成交換しました。

 

 

 


ピエール金具も元通りです。

 

 

 

 


革のめくれが目立っていた部分を補修しました。

 

 

 


めくれ部分が手に触れてチクチクする部分も同様に。。。

 

 

 


柔軟性のある芯材を前後面に入れ込みましたので、
中央部を手で持っても折れ曲がらない程度に強化しています。
チェーンショルダーを活用しても実用的に使用できるように改善です。

 

 


ガーデンパーティの変色して曇っていたホック金具もピカピカに復活。

 

 

 


波打ち変型して硬化していた帯革は活用できるように改善。

テーピング革を解体して鉄芯をいれて一度はピンっとさせたのですが、
帯革が丈夫すぎると使いづらいことが判明しましたので、
帯革とキャンバス地を接着し直す方向で改善させています。

 

 


底角4角や持ち手付け根などの擦れも改善させています。

 

 

 


ショルダーが短く使いづらかったピエールカルダンのバッグや、
フニャフニャに折れ曲がり使いづらかったプラダのパーティバッグと、
変型硬化した帯革や底角などの擦れで使いづらかったガーデンパーティ。

引き続き活用いただけるように改善していますので、
大切に長くご愛用ください。

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埼玉から差し入れ


「十万石ふくさや」のまんじゅうです。
当社を何度かご利用いただいている埼玉のお客様から頂戴しました。
子供の頃から食べているもので今でも急に食べたくなるとご紹介いただきました。

つくね芋と新潟県産コシヒカリでつくった皮と十勝産の大粒の小豆を
使用されているようです。埼玉では有名な老舗銘菓です。

とても美味しくいただきました。
急に食べたくなる気持ちがわかります。

サックロンの修理


製造から41年が経過したルイヴィトンのサックロンです。
ファスナーの取り付けが逆になるとサックトリコというモデルになります。

 

 


刻印入りカシメ金具が腐食して折れています。
刻印部を紛失されていませんので再生できます。

 

 


最高品質の豚革で作成された内張りを解体して加工します。

 

 

 


年代を考えると良い状態を保ったバッグですが、
擦れやすい角部は糸やコバが擦り切れています。
また、部材のハガレがありコバ面が割れています。

 

 

 


こちらの角も同様に。。。

 

 

 


コバ面を仕上げ直すためには部材の接着も必要です。

 

 

 


4角とも縫い直し修理した形跡があります。
縫製糸からみると直営店での修理ですが縫製が汚いです。

 

 


こちらの角部も同様に。。。

 

 

 


古い品ですので屈曲するマチの天部は多数の亀裂が発生しています。

 

 

 


亀裂の悪化を抑えるためにマチを解体して強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


内張りを解体して刻印入りカシメ金具と付け根革を取り外しました。

 

 

 


内張りに修理した人のマーキングがありました。
ボールペンで他人のバッグに直に書き込むのは止めて欲しいです。
ちなみに当社ではマーキングすることはありません。

 

 


古い品ですので付け根革も強化します。

 

 

 


丈夫なモノグラム地が使用されていた頃のバッグですので、
縫い付け部に亀裂はなく良好です。
しかし、安心して活用できるように内側から強化加工をほどこして、
付け根革やカシメ金具を取り付けます。

 

 


41年が経過した経年劣化は見られますが最高品質の革です。

 

 

 


スライスして繊維が荒く弱くなった部分を取除きました。

 

 

 


付け根革の裏側からもヌメ革を貼り合せ強化芯材も入れ込みました。
刻印入りカシメ金具も再生。

 

 

 


ご希望通り付け根革の後ろにD管金具を追加加工しています。

 

 

 


擦れや割れやホツレが見られた角部も修復完了。
コバ面も仕上げ直しています。

 

 

 


反対側のマチも同様に。。。

 

 

 


マチ天部の亀裂も強化加工とコバ仕上げで悪化を抑えられます。

 

 

 


本体の前後面も付け根革を取り付ける前に大きく強化芯材を入れています。

41年が経過したバッグですが、まだまだ活躍してくれる状態に復活しました。
大切に長くご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社レザークリエーション御中

バッグを手に持ってみたところ、手から伝わる感触だけで、すごく丈夫になったことがよくわかる持ち心地でした。
人に例えたら入院して帰ってきたら、ただ病気を治しただけでなく、入院前より健康になってイキイキとして帰ってきた感じです。
イキイキしたバッグを見て使うことを想像すると、こちらもウキウキ嬉しい楽しい気分になります。
こちらにお願いする前にヴィトンに見積に出した際に、カシメを交換するついでに、
根革や持ち手やファスナーも同じく古いので一緒に交換を勧められたのですが、
この時を経た見た目も含めて気に入っていたので、これが真新しいものになるのは悲しいな、
でも交換ではなく何とかならないのかな、と思ってネットを見ていた際こちらのブログを知り、
ヴィトンでの修理は止めて修理依頼を受付られるのを待ち、今回お願いできた次第でした。
ラーメン屋さんの行列に10分と待っていられない当方ですが、こちらは何ヶ月でも待っていられましたし、待った甲斐とてもありました!
こちらのバッグは元々当方のものではなく、捨てられる寸前のものを譲り受けたものでしたが、
ブログや本日色々お聞きしたお話から、思っていたよりも古い時代のもので、
今では同じクオリティのものを手に入れるのは難しいことを知り、
捨てられずに良かったと思うと同時に緊張してきました(笑)

とは言え、バッグなので使ってナンボだと思うので、
本日受け取りの際、アドバイスいただきました使い方を守りながら、大切に使っていきます。

サックロンは編み棒を入れバッグだそうですが、わたしとしてはヴィトン=フランスということで、
焼きたてフランスパンをパン屋で買ってバッグに入れて、カフェオレかエスプレッソをテイクアウトして、
大きな公園でバッグからフランスパンを取り出してかじる…
というとでフランスパン入れが正解ということにしておきます(笑)
次点は八百屋で大根買って入れる、または子供が学校に持っていく縦笛と30センチ差し入れです(笑)

本当は何を入れるのでしょうね。ニットバッグと言ってもこれでは編み棒と毛糸だまは入っても
編みかけのものが長くなると入らないから持ち歩いた先で続きを編めないと思うのです。
不思議なバッグです。

大阪府 T 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
買換えることが出来ない貴重なバッグですので、
大切に長くご愛用ください。

二つ折り財布の修理


限界を超えるまで活用された二つ折り財布です。

 

 

 


革が擦り切れて大きく欠損していますので縫い直すことも出来ません。

 

 

 


外面革を内側に折り返す構造ですが無くなっています。
内部材も擦れた部分に汚れが染み込んで黒くなった部分が目立ちます。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も欠損しています。

 

 

 


折り曲げ部だけが目立ちますが他の部分も擦り切れ欠損があります。

 

 

 


内部材も傷みやすい折り曲げ部は擦り切れて穴が空いています。

 

 

 


擦り切れ欠損や劣化が見られる外面は作成交換しながら、
全体を改善させて復活させます。

 

 


今回はご本人の希望でブリティッシュグリーンの革で作成交換しました。

 

 

 


内部材の黒くなった部分や擦り切れて穴が空いた部分も改善させました。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


各部に強化芯材を入れながら組み立て直してありますので、
出来る限り丁寧に取扱いながら大切に長くご愛用ください。

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オールド シャネル


年代物の古いシャネルのチェーンショルダーバッグです。

 

 

 


底付近は変型型崩れで自立しません。

 

 

 


後面も底付近は押し潰れるように変型しています。

 

 

 


マチもブヨブヨに変型。

 

 

 


底面も波打ち変型しています。

 

 

 


カブセ天部も鋭角に折れ曲がり芯材が劣化していることがわかります。

 

 

 


底角は擦り切れて穴が空き芯材が露出しています。
ここまで悪化させると基本的には手遅れ状態と判断されてしまいます。

 

 

 


古い品ですので擦れにくい内側カブセもスレスレ。

 

 

 


ココマークやヒネリ金具も年代物で再メッキ加工が必要です。

 

 

 


ビス留めになる前の金具ですので40年ほど前に製造されたバッグです。

 

 

 


チェーンショルダーも再メッキ加工が必要です。

 

 

 


金具を取り外して本体の汚れを取除きました。

 

 

 


革に染み込んでいた汚れがなくなると擦れ具合が鮮明になります。

 

 

 


外面は全体に一皮剥けたような状態です。

 

 

 


表皮が剥がれた部分を整える補修加工のあと補色します。

 

 

 


出来る限り変型型崩れを補正して自立させるように強化芯材をいれます。

 

 

 


マチやカブセも同様に。。。

 

 

 


取り外した金具は洗浄しても疲れた様子です。

 

 

 


本体全体に芯材を入れます。

 

 

 


前ポケットも同様に。。。

 

 

 


金具は再メッキ加工で復活。

 

 

 


擦れや色あせや変型がある年代物のバッグでしたが、
金具も新品の様になり色あせや擦れも改善しました。

 

 

 


ブヨブヨに変型していたマチもスッキリです。

 

 

 


芯材が露出した擦り切れ穴も目立たないように改善させています。

 

 

 


内側のカブセも改善させました。

 

 

 


押し潰れていた前後面の底付近も改善して自立する状態に復活しています。

保管時にタオルなどを詰め込んで形を整えるだけで、
良い状態を保ちやすくなります。

買換えることが出来ないオールドシャネルですので、
大切に長くご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

2024謹賀新年


2024年 謹賀新年

言葉が見つからない年明けとなりました。
一日でも早く日常が取り戻せますように。。。

本年もよろしくお願い申し上げます。

有限会社レザークリエーション