グッチの修理


使い込まれたグッチのバッグ2点です。

 

 

 


持ち手やテーピング革など全体に擦れが見られ表皮が剥がれています。

 

 

 


底面にも擦れや傷が見られますが今回は底角の擦り切れヤブレ部の
加工を承りました。

 

 

 


こちらのバッグもスレスレで全体的に表皮が剥がれています。

 

 

 


付け根革にヤブレが見られますので復元強化加工が必要です。

 

 

 


負担が掛かる部分ですので反対側の付け根革も裂けています。

 

 

 


内張りの合成皮革は劣化が激しく活用不可能な状態です。

 

 

 


擦り切れヤブレを隠しながら強化するために革パーツを取り付けます。

 

 

 


手間は掛かりますがマチ底や底面の革を解体して、
縫い込めるように革パーツを取り付けますので、
後付け感がなくなります。

 

 

 


劣化した内張りを解体。

 

 

 


付け根革部も解体して強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


反対側も同様に。。。

 

 

 


擦り切れて穴が空いていた底角に革パーツを取り付けました。

 

 

 


解体して革パーツを取り付けていますので違和感なく、
高級感も増しています。

 

 

 


裂けていた付け根革の復元強化加工の完了です。
両側とも安心して活用できる強度に仕上げています。

 

 

 


ベタツキ劣化しないように本革で内張りを作成交換しました。

 

 

 


どちらも擦れや色あせは見送られましたので素材劣化の進行が心配です。
しかし、底角の穴空きや付け根革の強化や内張りの作成交換など、
構造的な部分を改善させることが優先度は高いです。

構造的には安心して活用できる状態に復活しましたので、
次回以降のメンテナンスで擦れなどの見た目も改善させると良いと思います。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

エブリンとヴィクトリア35


エルメスのエブリンミニとヴィクトリア35です。
色あせや汚れや擦れだけでなく変型型崩れが見られます。

 

 

 


色あせたエブリンミニは全体に傷が目立ちます。

 

 

 


負担が掛かるショルダーベルト先端は強化加工が必要です。

 

 

 


反対側のショルダー先端付近は革の劣化も進んでいます。

 

 

 


擦れやすいテーピングは表皮が剥がれて白くなり、
マチは潰れて変型しています。

 

 

 


白い汚れが付着した反対側のマチ底も押し潰れて変型しています。

表皮が擦れたことで革素材の劣化が進んでいることや、
マチ底などの変型もありリニューアルリペア加工も提案しましたが、
今回はショルダー先端の強化と補修補色加工で対応します。

 

 


バッグの形状が解らないほどクタァ~と変型型崩れしたヴィクトリア35は、
擦れや汚れも激しく持ち歩きにくい状態です。

HERMESにはVictoria(ヴィクトリア)とplume(プリュム)という、
よく似たバッグがありバーキンとオータクロアのような感じで似ています。
プリュムとしてご依頼いただいていたことから、
加工完了までプリュムだと思い込んでいました。

 

 

 


持ち手のコバ塗料が剥がれて毛羽立っています。

 

 

 


持ち手の表皮も剥がれ他部分に汚れが染み込んで黒くなっています。

 

 

 


底角付近も大きく表皮が剥がれてマチ部材も変型しています。

革のシュリンク模様が擦り切れてなくなるほど擦れていますので、
染め直しも困難な状態です。

 

 


エブリンミニの汚れを出来る限り取除いた状態です。

 

 

 


擦れて革の繊維が露出した部分を補修加工で整えたあと補色します。

 

 

 


ショルダーも取り外して先端部には強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


ヴィクトリアの変型型崩れを改善させるためには解体が必要ですが、
内張りの構造が複雑で難易度が高いです。

 

 

 


バッグを裏返すとゴミやホコリが各部に山積。

 

 

 


本体を解体して強化芯材を入れ込みながら補正します。

 

 

 


持ち手の取り付け部だけに布地を貼り付けた構造ですが、
それほど強度はアップされていません。

持ち手も解体して強化します。

 

 

 


持ち手など附属パーツを取り外して全体の汚れを取除きました。
手垢汚れが染み込んで黒くなっていた持ち手の擦れ具合も鮮明です。

 

 

 


ショルダーベルトの両側先端を強化して組み立て直し、
外面のクリーニング加工と補修補色加工の完了です。

 

 

 


表皮が剥がれた部分も色あせた部分も黒革に改善しました。

 

 

 


後面も同様に。。。

 

 

 


強化したショルダー先端は新品時より丈夫です。

 

 

 


ヴィクトリア35も補正加工とクリーニングと補修補色加工の完了です。

このバッグを知らない方は、ここまでバッグのデザインや形状が
わからなかったと思いますが、これがヴィクトリアです。

 

 


補正するとマチ幅が大きなバッグでした。
マチ部分にも芯材を入れ込んでいます。

 

 

 


スレスレだった底角も改善。

 

 

 


柔らかなヴィクトリアはガチガチにせずに出来る限り柔らかく補正しています。
持ち手も全体に芯材を入れ込みましたが柔軟です。

全体に傷や色あせが見られたエブリンミニは、
弱っていたショルダー先端は強化されていますが、
メンテナンスのタイミングが遅く素材劣化がありますので、
丁寧な取り扱いが必要です。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

カンボンライン修理


全体に色あせや擦れがあるシャネル カンボンラインのトートバッグです。

 

 

 


天部口周りなど擦れやすい部分は表皮が剥がれています。

 

 

 


大きなココマークも外周は擦れて欠損しています。

 

 

 


後面も全体的にスレスレ。

 

 

 


底面もスレスレ。。。

 

 

 


底角4箇所は押し潰れた様に大きく変型しています。

ここまでクッキリと変型した状態で長時間が経過してしまうと、
新品時に戻ることはありませんが出来る限り改善させます。

 

 


後面の大きなポケットも波打ち変型しています。
解体して変型した芯材を交換します。

 

 

 


ドーナツ型のアイレット金具は1.5ミリほどしか革を挟んでいない構造。

 

 

 


アイレット金具が抜けてしまうのはシャネルでは定番の損傷です。

今回は天部口周りにも強化芯材を入れ込みますので、
アイレット金具は抜けて外れることがないものに交換します。

 

 

 


内張りや持ち手を解体。
予定外でしたが底面の芯材もボロボロでしたので取り外しました。

 

 

 


後ポケットも解体。

 

 

 


汚れを取除くと擦れ具合が鮮明です。

 

 

 


持ち手も同様に。。。

表皮が擦れたまま放置すると革が劣化して硬化します。
硬化した革は亀裂が発生しますし変型すると元通りには戻りません。
重症化させる前にメンテナンスするのが良い状態を保つ最善策です。

 

 

 


アイレット穴が塞がっているのは口周りに強化芯材をいれているためです。
ポケット天部にも強化芯材を入れています。

 

 

 


各部を強化しながらアイレット金具を交換して外面を補修補色しました。

 

 

 


底角の擦れや変型も出来る限り改善させています。

 

 

 


後ポケット天部も同様に。。。

 

 

 


ボロボロになった底面の芯材も作成交換しています。

 

 

 


底面の擦れや汚れも改善。

 

 

 


持ち手の擦れや汚れも改善。

 

 

 


全体の表皮がスレスレで革の繊維が露出して変型硬化していましたが、
出来る限り変型を補正しながら補修補色加工で擦れを改善させています。

アイレット金具が抜ける心配はなくなりましたので、
安心して活用いただけます。

大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

バビロンの修理


製造から25年以上が経過したルイヴィトンのバビロンです。

 

 

 


最高品質時代のバッグですが付け根革が切れています。

 

 

 


両側の持ち手も革が劣化しています。

 

 

 


底面の擦り切れヤブレを見ると長年酷使されたようで限界です。

 

 

 


こちら側も擦り切れて穴が空いています。

 

 

 


複雑な構造はバビロンの特徴。

解体組み立ては難易度が高く時間も掛かりますが、
引き続き活用するためにはリニューアルリペア加工が必要です。

 

 

 


バラバラに解体。
各部に強化加工を施しながら劣化したヌメ革パーツは作成交換します。

 

 

 


金具も変色しています。

 

 

 


強度や耐久性には関係ありませんが時間を掛けて磨きます。

 

 

 


各パーツの縫い合わせ部は内張りを剥がして強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


最高品質のヌメ革を使用して革パーツを作成交換。
刻印入りカシメ金具も再生して角管金具も磨き込んであります。

 

 


消耗したファスナーも最高品質のファスナーで交換。
引き手金具は再メッキ加工を施しました。

 

 


底面の擦り切れヤブレも改善。

 

 

 


すでに25年以上が経過したバビロンですがリニューアルリペアを施し、
引き続き長く愛用いただけます。

買換えることが出来ない品質のバビロンですので、
大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

有限会社レザークリエーション 様

お世話になっております
今日、修理していただいたバッグが届きました
思っていた以上の出来栄えで、とても感激いたしました と同時に、
あまりの修理技術の高さに、驚きと感動を覚えました
とても思い入れがあるバッグでしたので、
修理のために持ち込んだショップの店員の方に、
新しいバッグを購入した方がいいと言われてもなお、
バッグを手放すことができず、押入れの中に長い間しまっていました
それを見事に蘇らせていただき、また使えるように修理していただいて、
本当に感謝しています
ブログも拝見させていただきましたが、手間のかかる作業にも関わらず、
手を抜くこともなく一つひとつ丁寧に修理していただいた様子が伺えて、
これからずっと長く大切に使っていこうという気持ちが、
より一層強くなりました
本当にありがとうございました
そして、丁寧に梱包して返送していただき、
素敵なお心遣いもいただき、ありがとうございました

 

愛媛県 W 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

 

ゴヤールのコバ仕上げ


シャネル ヴィトン セリーヌの小物類とゴヤールのバッグです。

 

 

 


ルイヴィトン エピのコインケースは全体にカビが発生。

 

 

 


古い品ですのでメッキも剥がれています。

 

 

 


セリーヌの財布も全体にカビが発生。

 

 

 


クリーニングと補修補色加工で出来る限り改善させます。

 

 

 


古い品ですので折り曲げ部や外周は表皮が剥がれて繊維が露出しています。

 

 

 


ゴヤールは附属ポーチのストラップのコバ面がひび割れています。

 

 

 


持ち手のコバ面も同様に。。。

 

 

 


持ち手の中央部はコバの塗料が溶けたように劣化しています。

 

 

 


溶けた塗料は表面まで汚しています。

 

 

 


ゴヤールでは定番の損傷ですので解体して劣化した塗料を取除きます。

 

 

 


革や芯材の層が見えるまで劣化した塗料を取除き仕上げ直します。

 

 

 


シャネルのコインケースの汚れを取除いたところです。
擦れ部を整えたあと補修補色加工を施します。

 

 

 


最初の画像で白い汚れが目立っていたシャネルの附属ポーチも、
汚れを取除きました。

 

 

 


表皮が剥がれた擦れも見られます。

 

 

 


底角も同様に。。。

 

 

 


反対側も同様に。。。

 

 

 


クリーニングでカビを取除き、再メッキする金具を取り外しました。

 

 

 


金具の再メッキ加工と補修補色加工の完了です。

 

 

 


ファスナー引き手金具も再メッキ加工しました。

 

 

 


セリーヌ財布も補修補色加工で折り曲げ部や外周の擦れが改善しました。

 

 

 


全体にカビが見られましたが出来る限り改善させています。

 

 

 


ゴヤールの持ち手も組み立て直しコバ面の仕上げ直し完了です。

 

 

 


ストラップのひび割れも改善。

 

 

 


予定外でしたがテーピングの擦れも改善させておきました。

 

 

 


擦れや色あせが目立ったシャネルのコインケースも黒革に復活です。

 

 

 


キャビアスキンのポーチも擦れや汚れや色あせが改善。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


それぞれに擦れや汚れや色あせやカビや塗料の劣化などありましたが、
改善させています。

しかし、使用していると擦れや汚れや色あせは避けられませんし、
保管環境が悪ければカビも発生することがあります。

良い状態を保つには定期的に活用してあげるのが最善です。
大切に長くご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
レザークリエーション様

本日修理品受け取りました。
思っていた以上の出来上がりで大変満足しています。
ありがとうございました。

今回は小物類を中心にお願いしましたが、
復活してまた使えると思うと、嬉しさでいっぱいです。

ブログも拝見しました。
予定外のところまで修理していただきありがとうございました。
丁寧な細やかな作業に安心してお任せできると実感しています。
お心遣いもありがとうございました。

また機会があればよろしくお願いいたします。

 

愛媛県 Y 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
出来る限りよい状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

ヴィトン財布の修理


ルイヴィトンの財布とジッピーウォレットと手帳カバーです。

 

 

 


ジッピーウォレットはコバ面が擦れて白い芯材が露出しています。

面積は小さいですが白くなると目立ちますし、
モノグラム地を良い状態に保ち続けるためには重要な部分です。

 

 

 


手帳カバーは折り曲げ部の糸が擦切れてほつれてしまい口が空いています。

 

 

 


内部材にも擦れや汚れが見られます。
全体を解体してリニューアルリペアを施します。

 

 

 


両面にカブセがある財布は製造から30年が経過した古い品です。
擦れや色あせは見られますが最高品質の素材で丁寧に作製された品です。

 

 

 


小銭入れの中は金属のコインで擦れてしまいます。
表皮が剥がれた部分に汚れが染み込んで黒くなっています。

 

 


合成皮革の内張りは劣化しています。

 

 

 


折り曲げ部は負担が掛かる部分でモノグラムが欠損しています。

両面カブセの財布は傷みやすい折り曲げ部が多くなりますので、
全ての折り曲げ部を強化しながらリニューアルリペアします。

 

 


ジッピーウォレットのコバ面仕上げ直しの完了です。

 

 

 


手帳カバーは古い芯材を取り外して強化芯材を入れ込み、
合成皮革の内張りは本革で作成交換しました。

全体の縫い直しやコバ面のし上げ直しも施しながら、
傷みやすいベロ革も強化芯材を入れ込んでいます。

 

 

 


擦れや汚れや色あせが見られた内部材も改善させています。

 

 

 


両面カブセ財布も合成皮革の内張りは全て取除いて、
各部を強化しながら組み立て直しリニューアルリペアの完了です。

 

 

 


傷みが出やすい折り曲げ部やマチ部材などは新品時より丈夫です。

 

 

 


小銭を入れて使用すると擦れや汚れは避けられませんが、
スレスレだった小銭入れの中も改善させています。

 

 

 


札入れ側も同様に。。。

 

 

 


リニューアルリペア加工は出来る限り見た目も改善させるために、
変色していたホック金具も磨き込んでいますが、
見た目の改善よりも各部を強化して丈夫になっていることが最も重要です。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社レザークリエーション 御中

お世話になっております。

先程、修理品の未着の件で、メールさせて頂きましたが、
修理品が到着いたしました。
お騒がせして申し訳ございません。

ブログでの修理作業の様子も拝見いたしました。
前回同様、御社に修理をお願いして、本当に良かったです。
特に二つ折り財布、手帳カバー共に思い入れのある物でしたので、
また使えるようになりとても嬉しいです。
二つ折り財布は、娘が使ってくれるので大切に使います。

〇〇〇〇〇〇もありがとうございます。
こちらも大切に使わせて頂きます。
本当にありがとうございました。
また次回、修理予約が取れた際はよろしくお願い致します。

大阪府 Y 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
大阪府ですので翌日には到着する予定でしたが、
人手不足の営業所で止っていたようです。
ご心配をお掛けしました。
大切に長くご愛用ください。