ルイヴィトンM63732長財布の合成皮革の劣化

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ルイヴィトン エピの長財布M63732 です。
とても綺麗な状態ですが、毎日14年間使用されてきた品です。

こんな感じで使用できる方は希ですが良い財布を使用するためには
丁寧に正しく使用することが最も重要であることの見本です。

 

 

 

 

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内側もビューティフルです。

自分の財布を修理するのは嫌なので比較的綺麗に使用しているのですが、
久しぶりに負けた。

お見事です!

 

 

 

 

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大切に使用していても14年間ですから避けられない損傷もあります。
折り曲げ部は革が擦り切れて穴が空いているようです。

 

 

 

 

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毎日、触れる折り曲げ部付近は色あせが見られます。

この部分をみると14年間使用してことがうかがえますが、
丁寧に使用されていますので革の繊維が露出するような損傷もなく、
とても良い使い込んだ感がでています。

 

 

 

 

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天部だけが見えている後側のポケットは波打ちが見られます。

これだけ綺麗に使用できる方ですので、
後側のポケットが変形するなんて、なんか違和感がありますねぇ~。

 

 

 

 

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内張りの合成皮革が劣化しています。

今回は内張りの合成皮革を本革で張り替える加工を承りましたので、
解体して合成皮革を取り除きます。

 

 

 

 

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いつものように全バラ解体し合成皮革の内張りを取り除きました。

 

 

 

 

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違和感があったポケットです。
前面のポケットを取り外してみると・・・・

 

 

 

 

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後側のポケットは革がシワシワで変形してヨレヨレです。

 

 

 

 

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裏側から見てみると他のポケットの部材と比べても一目瞭然で色が違います。

エピ革も含め、この財布の素材は牛革に型押し加工して模様を付けた素材です。
型押し加工は革の表面全体を均一な模様にできるメリットがあります。

大きな牛革から傷やシワなどを避けながらパーツを切り取る作業は
熟練した技術が必要です。
しかし、傷やシワを目立たなくした型押し革は素人でもパーツが切り出せます。

天然革ですと傷やシワなどで半分近く使えない部分がでますが、
型押し革ですと廃棄する革が激減します。
その上、大量生産しても表面上は均一な製品に仕上がるメリットも生まれます。

しかし、動物の革は背中とお腹では革質が異なり、
お腹周りの革は背中に比べるとブヨンブヨンのダルンダルンなんです。
表面上は型押し加工で均一に仕上げられていても、
革質がブヨンブヨンのダルンダルンだと今回のポケットのように型くずれします。

 

 

 

 

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折り曲げ部の擦り切れ穴です。

14年間、毎日使用していていれば避けようのない損傷ですね。
感動するほど丁寧に使用されていますのでゴソゴソしておきます。

 

 

 

 

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劣化した合成皮革の内張りを取り除き加工完了です。

 

 

 

 

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片側しか縫製されていない前面ポケットのみ赤色の本革でリクエストに応えました。
このポケットはチラっと内側が見えるのでオシャレです。

その他の内張りは黒の本革で張替えました。
ペラペラの合成皮革から本革に張り替えたことで、
型崩れしていたポケットも、かなり改善したようです。

革質までは変わりませんが・・・・

 

 

 

 

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今回の損傷は経年劣化と避けようのない使い傷みです。
ご使用方法に改善するところはありませんので、
これまで同様に大切にご使用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索