ハンティングワールド


ハンティングワールドのショルダーバッグとエピ財布です。

 

 

 


ショルダーベルトが切れています。

 

 

 


古いバッグですので革や芯材が劣化していて無数の亀裂が発生してます。
負担が掛かるショルダーベルトは丈夫に作成交換します。

 

 

 


内張りを解体してみると本体の芯材も劣化してボロボロ。
見えていなかった部分ですが、かなり汚い状態です。

 

 


劣化した芯材を取除き清掃します。

 

 

 


劣化した芯材を取除きました。
前面の大きな2つのポケットも解体して清掃しています。

 

 

 


最高品質時代のエピ財布は合成皮革の内張りが劣化しています。
長期間放置されていたために対面への色移りが残念です。

 

 


全ての合成皮革を取除いて革や布地で作成交換します。

 

 

 


全体に芯材を入れ込んで組み立て直します。

 

 

 


古い品ですので色あせや表皮が剥がれた擦れが見られます。
予定外ですが少し改善させます。

 

 

 

 


亀裂が無数に見られたショルダーベルトの作成交換の完了です。
カブセ外周などの擦れも少し改善させました。

 

 

 


刻印入りカシメ金具も元通りに再生しています。

 

 

 


底角のスレスレも改善。

 

 

 


エピ財布の合成皮革も本革や布地で作成交換しましたので、
2度とベタツキ劣化する心配はありません。

対面への色移りも出来る限り改善させました。

 

 


どちらの品も活用いただける状態に復活しましたが、
買換えることが出来ない高品質時代の年代物ですので、
出来る限りよい状態を保ちながら大切にご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
レザークリエイション様

バッグと財布受け取りました
ありがとうございました

丁寧に梱包された包みを開けて思わず「凄い‼️」と
叫んでしまいました

バッグは亡父が愛用していた頃を思い出し、
その頃と全く変わらない状態にまで修復していただけて
大変嬉しく感動しています

財布もベタついて使えなかった札入れ部分が、
カード入れ部分も修復していただいて
表面の赤色も依頼した時より鮮やかになって嬉しいです

どちらも30年位前の思い入れの深い物です
blogも拝見し、大変な修復過程だった事を知り驚愕いたしました

お気持ちの品までいただいてお心遣いが嬉しいです
三品とも大切に使わせていただきます

この度はレザークリエイション様にお願いできて本当に良かったです
大変お世話になりました
ありがとうございました

 

兵庫県 W 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
活用不可能な状態の財布とバッグでしたが、
安心して長く活用いただける状態に復活しています。
二度と買換えることが出来ない品質の良いバッグと財布ですので、
出来る限りよい状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

セリーヌの修理


年代物のセリーヌ ショルダーバッグです。

 

 

 


底角など外周の擦れ部が白くなって黒のバッグには目立ちます。

 

 

 


カブセ外周も同様に。。。

 

 

 


カブセのベロ革を差し込んで使用する金具は綺麗です。

 

 

 


ベロ革の付け根は固定する必要があります。

 

 

 


金具のメッキも良好で大きな問題がないように見えるバッグですが、
年代物ですので金具やステッチの隙間から粉が出てきます。

 

 


前面の波打ち変型からも芯材が劣化して粉々になっていることが、
予想されます。

安心して活用するために大きく解体してリニューアルリペアします。

 

 


内張りにもハガレが発生。

 

 

 


解体。

 

 

 


内張りを剥がしてみると粉々になった芯材が出てきました。

 

 

 


内張りやボール紙の芯材を取り外して劣化した粉を取除きます。

 

 

 


芯材を取除き清掃完了しました。

取り外したボール紙の芯材も限界を迎えていますので、
強化芯材で作成して交換します。

 

 


ショルダーを取り外したマチ部材も内張りや芯材を解体。

 

 

 


ショルダーを取り外したマチ部材の天部はヨレヨレで亀裂もあります。

リニューアルリペア加工ですので各部に強化加工を施しながら、
芯材も交換して組み立て直します。

 

 

 


古い芯材を取除きながら各部を強化して組み立て直し、
リニューアルリペア加工の完了です。

劣化した芯材の粉が出てくる心配は2度とありません。

 

 


カブセ外周などの白くなった擦れも改善させました。
ショルダーベルトも強化芯材を入れ込んでいます。

 

 

 


剥がれていた内張りも改善。

 

 

 


オールドセリーヌですので芯材の経年劣化は避けようがありませんでした。
劣化した芯材を交換しながら各部を強化したことで、
構造的には新品時より丈夫になっていますので安心して活用できます。

解体しなければ芯材の劣化などは見えませんが、
リニューアルリペアを選択されたことは正解だったと思います。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

レディディオール変形


クリスチャンディオールのレディディオールです。
金具のメッキハガ天部天部の擦れだけでなく変型が見られます。

 

 


この辺りも変形しています。

 

 

 


今回は前後面の変形や金具のメッキは見送られましたが・・・

 

 

 


底面に重傷の波打ち変形が見られます。
原因はわかりませんが凹みが深く変形したまま硬化しています。

 

 

 


各部には表皮が剥がれた擦れが見られます。

 

 

 


持ち手も同様に。。。

 

 

 


解体して底面の芯材を取除きました。

 

 

 


汚れを取除くと擦れ具合が鮮明になります。

 

 

 


芯材を取除いても変形したままです。

丈夫な芯材に交換しながら出来る限り変形を補正します。

 

 

 


補修補色加工と底面の補正加工の完了です。

 

 

 


波打ち変形の改善だけでなく擦れや色あせもなくなりました。

 

 

 


持ち手や天部口周りも同様に。。。

 

 

 


全体的に色あせも改善させ、マチ部の大きな凹みも少し整えました。

革素材は水濡れなど湿気でも変形することがありますし、
このバッグの素材は擦れにも弱いデリケートな素材です。

出来る限り良い状態を保てるように丁寧に取扱いながら
大切に長くご愛用ください。

 

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ディオール修理


クリスチャンディオールのハンドバッグとワニ革のショルダーバッグです。

 

 

 


ディオールのCD金具は解体して取り外し再メッキ加工します。

 

 

 


傷んだカブセの折り曲げ部は強化加工を施しコバ面を仕上げ直します。

 

 

 


カブセ裏は本革ですがボロボロでびっくり状態です。

 

 

 


ロゴ刻印を残すために劣化して裂けたカブセ裏を部分作成します。

 

 

 


ワニ革ショルダーバッグはロック金具の開閉が困難な状態です。

 

 

 


本体側のロック金具は取れてしまいそうなほどグラグラです。

 

 

 


金具の下に見える黄色い粉は劣化した芯材が金具の取り付け部から
出てきているためです。

 

 

 


各部に擦れが見られますので補色加工を施します。

 

 

 


表皮が剥がれて白くなった外周のみ補色します。

 

 

 


底角付近も同様に。。。

 

 

 


ディオールはカブセを解体して金具や芯材を取り外し、
カブセ裏を作成交換します。

 

 

 


芯材も劣化していましたので強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


ワニ革バッグはロック金具を取り外して、
スムーズに開閉できるように金具を修復加工します。

 

 

 


ディオールのCDロック金具の再メッキ加工の完了です。

 

 

 


カブセや本体の外周コバ面も仕上げ直しました。

 

 

 


クリスチャンディオールのロゴマークを残しながら、
カブセ裏面の作成交換の完了です。

 

 

 


芯材を交換しながら折り曲げ部を強化しています。
グラグラしていた持ち手もしっかりと固定し直しました。

 

 

 


金具の取り付け部を強化してからしっかりと固定しています。

ロック金具はスムーズに開閉できるように修復していますので、
カブセの開閉も問題ありません。

 

 

 


外周擦れ部の補修補色加工も完了です。

 

 

 


底角も同様に。。。

 

 

 


どちらも年代物ですのでリニューアルリペアも提案しましたが、
今回は必要な部分のみの修復で改善させました。

丁寧に取扱いながら大切にご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

この度は大変お世話になりどうもありがとうございました。
どちらのバッグも使えないまま取っておくだけになっていましたが
これからは活用できると思うと嬉しく、感謝の気持ちで一杯です。
何年も前からホームページで技術の素晴らしさを拝見しており
いつか貴社でお願いしたいと思っておりました。
期待以上に美しく直して頂き本当にありがとうございます。
大切に使っていこうと思います。
また機会がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

東京都 M 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
丁寧に活用すれば長く愛用できる状態です。
大切に長くご愛用ください。

ミュウミュウ修理


ミュウミュウのバッグとバーバリーの二つ折り財布です。

 

 

 


バーバリー財布はテーピング革が擦り切れたまま使用されていたようで、
本体もボロボロになり欠損が見られます。

ここまで悪化させると縫い直す事も不可能で手遅れ状態です。

 

 


角部も擦れやすい部分です。

 

 

 


ミュウミュウのバッグは他店様での加工歴があるようで、
持ち手やカブセのコバ面と比較すると天部のコバ面が別色です。

 

 

 


持ち手のリング金具が擦れる部分は黒く汚れます。
コバ面とは関係ない部分ですが4カ所とも改善させます。

 

 

 


バーバリー財布はテーピング革を取り外して、
折り曲げ部を復元強化加工してテーピング交換します。

 

 

 


天部の両サイドのみ元の色にすると他店様の塗料が赤く目立ちます。

 

 

 


コバ面の面積は小さいですが部分的に色が違うと違和感が出ます。

 

 

 


バーバリー二つ折り財布のテーピング交換完了です。

 

 

 


両側の折り曲げ部は復元強化加工で丈夫になっています。

 

 

 


ミュウミュウの天部コバ面の仕上げ直しも完了しました。

カブセやマチなど他のコバ面と同じ色になると、
コバ面全体がピンク色に見えます。

色の見え方は不思議な物で、他店様がピンク色の塗料で
仕上げていた事が理解できます。

 

 

 


ミュウミュウは4カ所ともリング金具の汚れを改善させておきました。
厚みを増した革でテーピングしながら折り曲げ部を強化した財布は、
丁寧に活用すれば長く愛用できる状態です。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

お世話になっております。〇〇です。

先ほど、修理していただいたバッグとお財布を受けとりました。
ミュウミュウのバッグは、直営店にてコバの修理を依頼していましたが、
従来と異なる色味になっていたとは驚きました。
(コバのひび割れに目が行き、色味は気づきませんでした…)
気になっていたひび割れも綺麗になり、
また金具による汚れも改善していただきありがとうございました。

バーバリーのお財布は、
15年以上前に初めて父に買ってもらったブランド品でした。
他店では修理を断られてしまい、捨てるしかないと思っておりました。
貴店の優れた技術と思いやりにより、また使用できる状態となり大変嬉しいです。

ブログもいつも楽しみに拝読しています。
ハイブランドですら質が落ちている現代において、
大切なものを大切に修理してくださる貴店のようなお店があることに
心から感謝しています。

また修理を依頼することがあるかと思いますが、
その際はどうぞよろしくお願いいたします。

 

埼玉県 I 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
修理を依頼したのは直営店でも直営店で修理することはなく、
直営店が委託した外部の修理店が加工しています。
イタリアまで送ったり職人が日本まで来るのが理想ですが、
時間や費用を考えると現実的ではありませんので、
海外製品のほとんどは同じような構図です。
コバ面は擦れやすく傷みやすい部分ですので、
綺麗な状態で使い続けるのは不可能です。
大きく色が変わっていても気づかないものですし、
コバ面の仕上げ直しなら、
どこで修理しても大きな問題はありません。
丁寧に取扱いながら大切にご愛用ください。

フルラとプラダ


プラダのリュックとフルラのトートバッグです。

 

 

 


FURLA(フルラ)のトートバッグには各部に擦れが見られます。

このバッグは床革といわれる素材で作成されたバッグです。
厚みがある皮革をスライスして表皮の良い部分を取除いた端材ですので、
繊維が荒く強度もなく革素材としては粗悪な部分です。
各メーカーでは基本的には廃棄する床革ですが、
バレンシアガやミュウミュウやフルラなど一部の有名ブランドで、
廃棄していた床革で製品を製造販売する傾向があります。

 

 

 


持ち手や本体のコバ面もハガレが見られます。

 

 

 


負担が掛かる持ち手も床革です。

さすがに持ち手には芯材を挟み込んで強度アップさせていますが、
使用されている芯材も別の床革です。
床革だけで構成された持ち手では強度不足です。

 

 

 

 


本体は床革だけで芯材や内張りがない構造です。
破れたベルクロテープは交換します。

 

 

 


通常の牛革バッグの表面全体が2ミリ近く磨り減ったのと同じ状態のバッグ。
全体が2ミリも磨り減ったバッグが現実にあれば廃棄です。

表皮が存在しない繊維が荒い床革ですので限界はありますが、
補修補色加工で出来る限り擦れを目立たなくします。

 

 

 


コバ塗料も剥がしましたので仕上げ直します。

 

 

 


プラダのリュックはショルダーから黄色い粉が出てきます。

直営店で購入された品ですが中国生産のプラダリュックです。
安く製造するためにイタリーブランドも中国製になったり、
床革のような素材を使用したりと残念感を感じます。

 

 

 


ショルダーを解体して劣化した芯材を取除きます。

 

 

 


硬化した芯材が粉々になったものが繊維の隙間から出ていました。

 

 

 


粉が染み込んだショルダー布地をクリーニングして、
粉々に劣化することがない芯材を使用して組み立て直します。

 

 

 


表皮がない床革素材の補修補色に悪戦苦闘しましたが、
出来る限り擦れが目立たないように仕上げました。
コバ面も仕上げ直しています。

 

 

 


素材の問題ですが、このバッグ以上に時間と手間が掛かったことはありません。

床革素材を使用するメリットは材料費が安くなるメーカー側だけで、
床革で製品を作り販売するメーカーには少し悪意すら感じます。

 

 


ベルクロテープの交換完了。

 

 

 


本革で持ち手を作成交換。
元の持ち手とサイズは同じですが強度は何倍も強いです。

たとえば、0.6ミリの薄い本革を素手で破るのは不可能ですが、
床革なら簡単に破くことができます。
本革と同じ強度の床革なら3倍以上の厚みが必要です。
 

 

 

 


ショルダーベルトを本体に組み付けてショルダー再生の完了です。

 

 

 


当社で加工したプラダのショルダーベルトは2度と粉を吹くことはなく、
本革で作成交換したフルラの持ち手も耐久性に心配はいりません。

全体が2ミリ近く磨り減った状態と同じ床革の本体は、
出来る限り丁寧に活用するほかに良い状態をたもつ方法はありません。

出来る限り良い状態を保ちながら大切に活用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索