オールドシャネルのマトラッセショルダーバッグです。

これぞCHANEL！と呼べる高品質時代のバッグですが、
この年代の品がこの状態で現存しているのが不思議なくらい良好です。

カブセ外周や本体の外周など擦れ易い部分は表皮が剥がれています。

底角は4箇所とも同様の状態です。

この辺りも同様に。。。。

後面の大きな板ポケットは昔からの定番。

そのポケットの天部や外周はスレスレ状態で革の繊維が毛羽立った状態です。

柔らかいデリケートな素材ですので丁寧な取り扱いが要求される品ですが、
年代物としては良い状態を保っています。

凝った作りのチェーンショルダーとセンターのロック金具も良好です。

金具の取り付けはビスではなく脚を折り曲げて固定する構造です。
30年近く経過した品ではないでしょうか？

カブセを開けると色落ちは外周だけでないことが黒味の違いで一目瞭然です。

スレスレだった外周は表面を補修して整えたあと補色しました。

後面も同様に。。。。

底角も同様に。。。。

照明の関係でわかりにくいですが、
全面的に黒味をアップさせていますので使い込んだ感じはなくなり、
現在でも違和感なくご使用いただけます。

この年代のシャネルで良い状態を保った品は少なく、
貴重なバッグですので大切にご使用ください。
ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

シャネルのマトラッセです。
マチ幅のないチェーン持ち手の手提げバッグですが丁寧に使用されています。

古い品ですので色落ちや擦れ傷は見られますが大きな損傷はなく良い状態です。
白系の品をこの状態で維持するのは難しく大切にされてきたことがわかります。

メッキが剥がれたゴールドのチェーンの状態から、
しまい込まずに愛用されていたことがわかります。

一見綺麗に見える本体も全体的に色落ちしています。

厚みのあるシャネルマークは擦れ易い部分です。

底角部も擦れは避けられない部分ですが丁寧に使用されていた様です。

今回は外面の補修補色加工と金具類をゴールドからシルバーに再メッキします。

チェーンの中革も損傷が激しいので補修が必要です。

汚れを取り除くと、汚れが染み込んでカモフラージュされていた部分が浮き彫りに。

表面の塗料が剥がれて革の繊維が露出した部分は下地作りをしなければ
塗料を吸い込むので発色せず、表面もデコボコに仕上がります。
各部を補修したあと補色します。

チェーンもシルバー色で再メッキし中革も補修補色完了です。

当社では大きな色変えは受け付けていませんが、
今回はご依頼通り、出来る限り濃い目の色で外面の補修補色加工しました。
この程度の色変えなら使用しているうちに小傷ができても下地の色が目立ちませんね！

どんなに丁寧に使用される方でも小傷はできてしまいます。
例えば黒の塗料を使用すれば黒いバッグに仕上がりますが、
小キズの下から白い元の色が出てきて極端に傷が目立ちすぎます。
長く愛用するためには同系色以外の染め替えは無責任な加工になります。

一瞬だけでも違う色を楽しみたい方なら、反対色でも染め替えは可能ですが、
ファスナーや内部材などの色も考慮しなければ残念な仕上がりになり要注意です。

今回は同系色ですので安心して長くご愛用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

シャネル　キャビアスキンのバッグです。

チェーンと中革がよじれていますが・・・・

本体にドーナツ型のアイレット金具を固定して、
ショルダーを取り付けるのはシャネルの定番構造ですねぇ～

ポケット天部は擦れ易い部分ですが全面にある引っかき傷も気になります。

底角などパーツの縫い合わせ部などもスレスレです。

革の表皮が剥がれて繊維が露出して毛羽立っています。

擦り切れ部は表面を整えてからでなければ補色加工はできません。

よじれていたチェーンの中革も擦れがありますので取り外して補修します。

縫い合わせて段差のある部分は擦れ易いですねぇ～。

ショルダーベルトの外周も同様に。。。

色落ちしてスレスレのショルダーと表面を補修したショルダーベルトの比較です。
この後、補色加工しますと・・・・

白く毛羽立った部分がなくなりました。

ファスナーの開閉で擦れる部分やベロ革も補修補色加工の完了です。

一番傷みやすいパイピングや天部など外周も完了です。

底角部分も同様に。。。。

引っかき傷も目立たなくなりました。

シャネルが使用する革の中では比較的丈夫な素材ですが、
良い時代に作成された高品質なバッグですので大切にご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

17年前のシャネルのマトラッセリュックです。

17年前の品ですので各部に損傷が見られますが、
補修はしないまま他店様で染め直し加工されています。

色落ちして服に色が移るので使用できない状態です。

他店様で黒く塗装していますので遠目には綺麗に見えます。

しかし・・・・

ショルダーストラップをアップにすると全体に亀裂がありガサガサです。
こんな状態で塗装すると色落ちしますし残念すぎます。

ファスナーエンドのベロ革部も同様の状態です。
ファスナーに塗装した塗料が残っていますねぇ～

ショルダー下側の付け根革は体に擦れる部分ですので傷みやすいです。

チェーンの中革もスレスレです。
これらのパーツは限界を超えていますので新品作成して取り替えます。

古い品ですしデリケートな素材ですので仕方ないのですが、
カブセの両サイドも革に亀裂が沢山あります。

亀裂は革が硬化して柔軟性がなくなっている証です。
触ってみても硬く、亀裂がある部分は塗料を吸い込んでしまいますので、
このままでは染めることができません。

亀裂があるまま塗装すると革の硬化が進む上に、
亀裂部分は染まりもしないのですが・・・・

新品作成するパーツやロック金具などを取外ことからスタートです。

他店様で使用した塗料の種類はわかりませんので取り除いてみました。

長年のご使用が原因か染め直したことが原因かは定かではありませんが、
亀裂や硬化した革が新品になることはありません。

しかし、このままでは染め直すこともできませんので、
亀裂を補修して染め直します。

こんな感じで元の塗料を取り除き革と塗料の密着を高めます。

新品作成したパーツと取り外したパーツの比較です。

本体の染め直しも完了してショルダーストラップも新品です。

チェーンの中革も新品で一度取り外した金具類は洗浄機でピカピカに。

本当はカブセも新品作成するのがベストですがカブセと本体背面は一体構造です。

技術的には交換可能ですが費用対効果を考えると今回は補修が最善策。
亀裂部分を補修して染め直していますのでひび割れは目立たなくなりました。

色落ちしない天然革は存在しませんが、
全体をコーティングしていますので安心してご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索