カード入れヤブレ


ルイヴィトン モノグラムのガマグチ財布(M61663)です。

 

 

 

 

 


外面のモノグラム地に張り合わされた革がダブついてシワシワです。
モノグラム地が縮んだことでサイズが合わなくなっているためです。

 

 

 

 


財布では傷みやすい折り曲げ部も亀裂や欠損が見られます。

1997年製造で最高品質時代の品です。
何より20年が経過した品ですのでリニューアルリペア加工で、
全体的なメンテナンスが理想です。

 

 

 

 

 


今回はカードポケットの破れの修復と劣化したカード入れの内張りの交換のみ、
ご依頼をいただきました。

 

 

 

 


カードポケット部を取り外してみると裏側のポケットの内張りはベタベタ。
20年が経過した財布の合成皮革素材ですので納得の症状です。

取り外したカードポケットを解体してヤブレ部を復元強化加工で再生しながら、
カードポケットの内張りは合成皮革から布に張り替え組み立て直します。

 

 

 

 


ヤブレ部の復元強化加工とカードポケットの内張り作成交換の完了です。

カードを入れると劣化した合成皮革がベタベタと付着していたと思いますが、
ヤブレ部も復元して安心して活用いただけます。

 

 

 

 


丁寧に使用されていますが古い品ですので各部に損傷が見られます。
買い替えできない品質の財布ですので労わりながら活用されることをお勧めします。

大切にご愛用ください。

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モノグラム財布修理


2000年製造で17年が経過したルイヴィトンのガマグチ財布(M61663)です。

 

 

 

 

 


ベロ革はコバの塗料が剥がれたまま使用されていたので、
芯材のボール紙がふやけています。

 

 

 

 


ベロ革の折り曲げ部には亀裂も見られますので強化しておきます。

 

 

 

 


17年が経過した財布ですので各部にホツレも・・・・

 

 

 

 

 


こちらの角もホツレ。

コバの塗料も剥がれて部材も剥がれたまま使用していると・・・・

 

 

 

 


モノグラム地に亀裂ができてしまいます。

モノグラム地がちぎれて欠損しないように、この部分も強化加工します。

 

 

 

 


財布では一番傷みやすい折り曲げ部はホツレや欠損が発生。
もっと早い段階でメンテナンスするのが最善です。

 

 

 

 


こちら側の折り曲げ部はホツレ程度で大きな損傷はありませんが強化します。

モノグラム地が縮んで内部材が飛び出しているために、
モノグラム地の折り曲げ部に負担が掛かりにくいのかも?

 

 

 

 


外周に飛び出した内部材は擦れてしまうので表皮が剥がれています。

 

 

 

 


バッグの中でも擦れてしまう財布の外周は損傷を避けるのが難しいです。
内部材の外周の擦れは補色加工で目立たなくします。

 

 

 


汚れた小銭を入れるのでガマグチの中の汚れは避けることはできません。
汚れを気にしていたら財布としては使えない部分ですね。

 

 

 

 


折り曲げ部と片側の角部の亀裂を強化する予定でしたが、
こちら側は天部全体に強化加工を施しておきます。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も解体して強化芯材を入れ込みます。

 

 

 

 


ベロ革も解体して強化芯材を入れ込みます。

 

 

 

 


ホツレやコバ仕上げも完了。
刻印入りのホック金具も変色していましたので磨いておきました。

 

 

 

 


小銭入れの中も清掃しておきました。

 

 

 

 


欠損が見られた折り曲げ部は強化しながら縫製して丈夫に。。。。

 

 

 

 

 


色剥がれ部は補修補色加工で改善させています。

色剥がれで白くなった部分が目立たなくなったことよりも、
表皮の剥がれた部分から汚れや湿気を吸い込みにくくなったことが、
良い状態を保つ上では効果的です。

 

 

 

 


17年が経過した財布で各部に損傷が見られましたので、
全体を解体して合成皮革の内張りを本革で張替たり変形や型崩れなども補正する、
リニューアルリペア加工もご提案しましたが、
選択された各部の修理加工だけでも十分に活用いただける状態に復活しました。

大切にご愛用ください。

 

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モノグラム財布


ルイヴィトンのモノグラム財布(M61207)です。

 

 

 

 

 


ファスナーが大きく裂けています。
瞬間接着剤を使用した素人修理で布部が溶けたようです。

 

 

 

 


マチ部材も裂けてしまった部分を折り返して瞬間接着剤を使用されています。
それだけでは不安だったのか針と糸を持ち出してカガリ留めまで・・・・

 

 

 

 


解体してカガリ縫いしていませんのでモノグラム地まで糸が貫通しています。

 

 

 

 

 


カガリ縫いされた部分をほどくと大きく裂けていることがわかります。

瞬間接着剤を使用した部分は表皮が剥がれるだけでなく、
革が硬化してしまいます。

 

 

 

 

 


製造から17年近く経過した財布ですので、
折り曲げ部はホツレだけでなく擦り切れ欠損が見られます。

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。

 

 

 

 

 


丁寧に使用されていますが内部材にも擦れが見られます。

 

 

 

 

 


合成皮革の内張りは劣化していますので本革で張替交換します。

 

 

 

 


擦れやすい角部はコバ面の剥がれだけでなく変形も・・・・

 

 

 

 


今回はリニューアルリペア加工のご依頼ですのでバラバラ。

 

 

 

 

 


小銭入れのファスナーも取り外しました。
このタイプのファスナー交換は難易度が高く断られる修理店も多いです。

 

 

 

 


瞬間接着剤によるダメージは出来る限り目立たないようにしてみます。

 

 

 

 


ベロ革の折り曲げ部も擦れやすく糸が擦り切れています。

 

 

 

 


ベロ革も取り外して強化芯材を入れ込み縫い直します。

 

 

 

 


くすんだホック金具も磨き直してリニューアルリペア加工の完了です。

 

 

 

 


折り曲げ部など各部に強化加工を施しています。

 

 

 

 


ファスナー交換も完了。
小銭入れの擦れ部も綺麗になりました。

 

 

 

 


ヤブレ部を再生しながら瞬間接着剤の跡も出来る限り改善させました。

 

 

 

 

 


ベタ付き劣化しないように合成皮革の内張りは本革仕様になり、
安心して使用いただけます。

 

 

 

 


素人修理で改善することはなく取り返しがつかない状態に悪化させてしまうことが、
多いです。

どのような加工を施すよりも丁寧に活用することが良い状態を保つ最善策ですので、
引き続き丁寧に取り扱いながら長くご愛用ください。

 

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ダミエの修理


ルイヴィトン ダミエのサリア オリゾンタル N51282 です。

 

 

 

 


付け根革が切れてしまったとのことで多量の瞬間接着剤を使用されました。

 

 

 

 


周囲まで・・・・

 

 

 

 


下の方まで流れてしまったようでダミエ地にダメージが・・・・

 

 

 

 


瞬間接着剤を使用すると素材自体が硬化して変質しますので、
元に戻ることはありません。

当社のブログでも頻繁に登場する瞬間接着剤での素人修理ですが、
取り返しがつかない悪影響を与えるだけです。

 

 

 

 


瞬間接着剤で硬化した部分を取り除き付け根革の復元強化加工の完了です。
硬化したダミエ地も内側から強化して縫製しておきました。

 

 

 

 


付け根革や持ち手は負担が掛かり傷みやすい部分ですので、
出先などで切れてしまわないようにチェックしておくのが安心です。

瞬間接着剤を使用すると直営店でも断られてしまう損傷になりますので、
ノークレームにて加工を承っていますが、
当社で加工した部分は丈夫に仕上げていますので、
安心して活用ください。

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アンソリット財布


ルイヴィトンの長財布(ポルトフォイユアンソリット)です。

 

 

 

 


内部材はローズ色で大きなラウンドファスナーのポケットがあります。

 

 

 

 


本体を開くと内側にもファスナーポケットがあり機能的。

 

 

 

 


既に廃盤になっていますが現行の素材ですので・・・・

 

 

 

 


モノグラム地に亀裂や欠損が発生しています。
2010年に製造された品ですので7年しか経過していません。

 

 

 

 


モノグラム地の劣化や欠損が元通りに戻ることはありませんので、
直営店などでも断られてしまいます。

しかし、このままで使い続けると,ひび割れが拡大して欠損も大きくなります。
劣化の進行を抑えるために解体して内側から強化して表皮を補修します。

 

 

 

 


折り曲げ部も傷みやすく欠損も見られますので強化します。

 

 

 

 


こちら側の折り曲げ部はD型金具の付け根も同時に強化する必要が・・・・

 

 

 

 


最近のモノグラム地は縮みが大きく外周が反り返り変形します。
デザインや機能性の進化は素晴らしいだけに残念です。

 

 

 

 


折り曲げ部や中央部に強化芯材を入れ込みます。

 

 

 

 

 


こちら側はD型金具を取り外して付け根革も強化。

 

 

 

 


付け根革に芯材はなく薄いモノグラム地だけで耐えていることを考えると、
現行のモノグラム地も十分に強度があると言えるかも?

 

 

 

 


折り曲げ部の復元強化加工の完了です。

 

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


ひび割れ欠損部を内側から強化したことで悪化を抑えながら強度アップ。

 

 

 

 

 


傷みやすい折り曲げ部の強度アップは長持ちさせるためには効果的です。
また、欠損部の補修でひび割れや欠損も目立たなくなり悪化を抑える効果もあります。

現行素材の財布ですので丁寧に取り扱いながら大切に長くご愛用ください。

 

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アンドレイの擦れ


ルイヴィトン タイガのアンドレイ(Andrei M32482)です。

 

 

 

 

 


各部に表皮が剥がれて革の繊維が露出した部分が見られます。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


2006年製造モデルで革の表皮だけがプリントの様に染色された素材ですので、
擦れてしまうと塗料が剥がれて白く目立ちます。

折曲がり部などは塗料がひび割れるだけで繊維の白い色が露出しますが、
素材自体の問題ですので新たにひび割れてしまう部分には対策がありません。

 

 

 

 


カブセの天部も擦れやすい部分です。

 

 

 

 


ショルダーベルトも同様に。。。。

 

 

 

 

 


コバ面(厚み部分)も仕上げ直しが必要です。

 

 

 

 

 


黒い革に見えていましたが黒革と比較すると特殊な色であることがわかります。

 

 

 

 


外面の補修補色加工とコバ仕上げの完了です。
白くなっていたテーピング革も目立たなくなりました。

 

 

 

 


コバ面も仕上げ直し完了です。

 

 

 

 


クリーニング加工のあと、擦れ部を補修して整え補色しています。

 

 

 

 


この素材の表皮の塗装はミクロ単位の厚みですので、
少しでも耐久性をあげるためにコーティング加工も外面全体に施しています。

 

 

 

 


カブセ天部の擦れも改善しています。

 

 

 

 


構造的には丈夫なバッグでお洒落です。

使用すれば擦れや汚れは避けられませんが出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

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