巾着バッグの修理

イル ビゾンテとシャルルジョルダンの巾着バッグです。

イルビゾンテのバッグはショルダーベルトが35センチまで短くします。

本体は芯材も内張りもない一枚革の構造です。

本体の縫い合わせ部にショルダーベルトを縫付けてありますので、
縫付け部には強化加工を施します。

シャルルジョルダンの巾着は全体がスレスレで表皮が剥がれています。

前ポケットも傷が目立ちます。

擦れが激しく黒い部分より白い部分が多いほど重傷です。

後面も同様に。。。

底面もスレスレ。

茶色い革の部分も素材劣化でのひび割れや擦れが見られますので、
リニューアルリペア加工もご提案しましたが、
強度的にはしばらくは問題なさそうと言うことで今回は保留されます。

負担が掛かる付け根革は限界を超えていますので強化します。

天部テーピング革も擦り切れや欠損があり作製交換が必要です。

この辺りも同様に。。。

底角のパイピング革も擦切れて芯材が露出しています。

フランスのシャルジョルダンが日本で生産されていた頃のバッグです。

イル ビゾンテのショルダーベルトを取り外して35センチで使用できるように
カットしました。

縫付け部は構造的に不安がありますので内側から強化します。

使用長が35センチに短くなると負担が増えますので、
予定外ですが持ち手全体に強化芯材を挟み込んで丈夫にします。

シャルルジョルダンの内張りにヤブレを発見しました。
ここも予定外ですが強化して縫い直します。

こちらの角は表面のビニールが剥がれているだけでヤブレは無いようです。

解体。

傷んだ付け根革は強化加工を施しテーピング革は作製交換します。

使用長35センチに仕上げることに不安がありましたが可愛いです。
持ち手全体を強化したことで持ち手も自立しますので、
使いやすさも問題ないようです。

うちがわから強化芯材と革で強化した縫付け部で新品時より丈夫です。

全体に白っぽく見えるほどスレスレだったシャルルジョルダンも、
補修補色加工でスッキリと見えます。

傷が多数合った底面も同様に。。。

擦切れて破れていたパイピング革も修復しています。

限界を迎えていた付け根革は新品時より頑丈に復活。

イル ビゾンテの巾着ショルダーはショルダーの状態が良い部分を使用して、
縫付け部だけでなくベルト全体を強化していますので安心して活用出来ます。

擦れやヤブレが各部に見られ持ち歩くのが困難な状態まで活用されていた
シャルルジョルダンの巾着バッグも引き続き活用いただける状態に復活。
予定外ですが底角など茶色い革の部分も少し補色しておきました。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

クロコのトートバッグ

クロコのトートバッグです。
6年ほど前に当社で加工歴がある右側のバッグは持ち手が自立しています。
持ち手が倒れ込んだ左のバッグは持ち手を解体して強化します。
どちらも擦れや色あせが見られますので補修補色加工も施します。

底角付近は擦れて白くなっています。
全体的に色あせてグリーン系に見えますが底面外周やパイピング革を見ると、
濃いブルー系の色合いだった事がわかります。


こちらの底角も擦れて白くなっています。
擦れて白くなる感じが通常のクロコ革とは違い少し違和感があります。

本体は全体的に色あせてグリーン系の色に見えます。
しかし、持ち手の縫付け部は濃いブルーです。
綺麗に使用されていますのでグラデーション仕上げされた革なのかと、
考えていましたが持ち手の付け根だけブルーにするとも考えにくいです。

白っぽいグリーンになった部分をよく見ると濃いブルーの塗料が残っています。
グラデーション仕上げされた革ではなく色ハゲによる変色のような気がします。
新品時を知らない当社では想像するしかありませんが、
やはり違和感を感じます。

6年ほど前に当社で加工歴があるバッグは前後面で色が違います。
茶系の革とネイビーの革が使用されていますので、
補修補色加工は2倍以上の手間が掛かります。

擦れやすい底角や天部などに少し擦れが出てきましたので、
6年ぶりに補修補色加工を施します。

持ち手の外周も擦れやすい部分です。

擦れやすい天部にも少し擦れが発生しています。
当社での加工後にも丁寧に活用されている様子です。

色褪せが激しく持ち手が倒れ込んでいたブルーのトートは持ち手を解体。

持ち手を解体して違和感の原因がわかりました。
元々は白系の革のバッグを塗装したバッグでした。

バッグの形になってから刷毛塗りで塗料を塗ったバッグのようです。
刷毛塗りではグラデーション仕上げは不可能ですので、
塗装加工したバッグの色落ちだったようです。

汚れを取除くと塗料が剥がれて白っぽくなります。

こちらのバッグも汚れを取除くと擦れ部が鮮明になります。

同様に。。。

持ち手が自立するように強化加工を施し補修補色の完了です。

底付近は濃いブルー。

上部の方は少し薄いブルーで仕上げてグラデーションさせています。

2色使いのトートも補修補色完了です。

黒い革と比較するとネイビーに仕上げていることがわかります。

こちらの面も同様に。。。

塗装加工されたトートも自然なグラデーションと艶感で
後塗りされた感じがないように仕上げています。

大きなバッグですので持ち手の強化加工は安心で自立すると使いやすくなります。
擦れや汚れは避けることが出来ない損傷ですが出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

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スピーディとマルチカラー財布の修理

1994年4月製造のスピーディと2005年5月製造のマルチカラー財布です。
どちらも20年~30年が経過した品ですのでリニューアルリペアします。

最高品質時代のスピーディですがモノグラム地に亀裂が発生しています。
これ以上、悪化させないために強化しておきます。

ファスナー開閉の度に引っ張る引き手革は長く伸びています。
南京錠を付けたままもバッグには悪影響しかありません。

擦れやすい底角はモノグラム地が擦切れています。

こちらの底角も擦切れて穴が空いています。

マルチカラーの財布は折り曲げ部にモノグラム地の亀裂が発生しています。
ヌメ革で作製された額革も折り曲げ部には変型や欠損が見られます。

財布では折り曲げ部は一番傷みやすい部分です。
折り曲げ部を良い状態に保てれば財布は良い状態を保ちやすいです。

両面カブセの折り曲げ部も傷みが激しくモノグラム地は亀裂が発生。
額革にも亀裂や欠損があり限界を超えています。

こちら側はモノグラム地の亀裂どころではなく欠損が見られます。

内部材は全体に汚れがみられますが使い方は悪くないように思います。

小銭入れ側のカブセ裏も汚れが目立ちます。

小銭入れの中の汚れは避けようが無い損傷です。

最高品質時代のスピーディですので良い革が使用されています。
今回は外面の革パーツ交換だけでなくリニューアルリペアですので、
消耗パーツのファスナーも交換しながら組み立て直します。

洗浄した金具と未加工の金具でもさがありますが、もっと磨きます。

磨き込むと洗浄した金具でさえ汚いのがわかります。

財布もバラバラに解体。
カブセの角についている金具を取り外せない修理店が多いので、
マルチカラーの財布がバラバラになっているのを見れるのは貴重。

負担が掛かるマチ部材は内張りを剥がして強化芯材を挟み込みます。

額革を取除くとモノグラム地の損傷具合がわかります。

反対側も同様に。。。

本体の折り曲げ部も多数のひび割れや欠損があります。

両面カブセのボール紙のような芯材はベタベタしていますので、
右側のカブセのように取除いて芯材交換します。

取り外した金具は再メッキ加工しました。
予定外に再メッキが高額になってしまい落ち込みました。

最高品質のヌメ革を使用して革パーツを作成して加工完了です。

パイピング革も作製交換しています。

刻印入りカシメ金具も元通りに再生。
当社では当然ですが持ち手先端や付け根革は丈夫に強化してあります。

擦切れて穴が空いていた底角も復活です。

マルチカラー財布もリニューアルリペア完了です。

内部材の汚れも改善。

小銭入れの中も綺麗です。
変型していたマチも強化しながら補正しています。

額革が切れ、モノグラム地が欠損していたカブセ折り曲げ部も
強化しながら修復しています。

どちらも古い品ですがリニューアルリペア加工で長く愛用いただける状態に
復活しています。
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
レザークリエーションご担当者様

昨晩、バッグと財布受け取りました!
今回で5個目の依頼になりますが、
毎回本当に綺麗にしていただいて感謝しています。
以前のブログを拝読しヌメ革はミンクオイルを塗りこんで
エイジングを楽しむとのことでしたが、
こちらは指で塗り込む感じでいいのでしょうか?
新品同様に直していただいたので、
今日からまたヌメ革のエイジングも時間をかけて楽しみたいと思います。
一生大切に使います。
本当にありがとうございました!

埼玉県 W 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
個人的には柔らかい布でコロンブスのミンクオイルを薄く塗る事が多いですが、
しっかりと塗り込む場合は指が良いかのかもしれません。
その辺りは使用されるミンクオイルの説明書を参考にされるのが良いと思います。
クリーム磨きやミンクオイルなどで保湿やメンテナンスをする場合は、
新品時から施しておくのが最も効果的です。
大切に長くご愛用ください。

シャネル財布の擦れ

外面全体にマトラッセ加工が施されたシャネルのジッピーウォレットです。

擦れが激しく革の繊維が露出しています。
表皮が剥がれると革の柔軟性が低下して素材劣化が加速します。

外周だけでなく面の部分もハゲハゲ状態です。

底面もスレスレで傷みが出やすい折り曲げ部は革が擦切れています。
大きく裂けてしまう前にメンテナンスしておくのが最善ですが、
今回はこのままで補色します。

後面もスレスレで外周同様に表皮が剥がれて革の繊維が露出しています。
広範囲に表皮が剥がれる前に補修補色加工しておくのが、
良い状態を保つためには有効ですが、ついついメンテナンスは遅れてしまいます。
表皮が剥がれた部分も塗料を吸い込まないように補修加工を施してから、
補色します。

開閉の度に負担が掛かる引き手革も心配な状態ですが、
今回は強化加工せずに補色します。

折り曲げ部など表皮が剥がれた部分に染み込んでいた汚れを取除きました。

表皮が剥がれた部分が目立ちますが全体に擦れがあり色あせています。

内側を見ると丁寧に使用されてる印象。
シャネルの革が擦れに弱くデリケートな素材のようです。

ファスナーのエレメントが擦れる部分は黒く汚れていて赤い革に目立ちます。

反対側はファスナーポケットの厚みでエレメントの当りが弱いようです。

外面のクリーニングと補修補色加工の完了です。

外面だけの予定でしたがエレメントによる黒い汚れも改善させました。

反対側も同様に。。。

表皮が剥がれたまま使い続けると汚れや湿気を吸い込みやすくなり、
革の柔軟性が低下して素材劣化が早まります。

見た目の問題だけでなく素材を守るためにも補修補色は有効で、
早めのメンテナンスを施す方が良い状態を保ちやすいです。

引き手や折り曲げ部など強化加工を見送られた部分に心配がありますので、
出来る限り悪化させないように大切にご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社レザークリエーション 様

本日、受取り、ブログも拝見いたしました。
依頼の加工の他に、内側も綺麗にしていただき、ありがとうございます。
スレの酷かった財布が見違えるように綺麗になり、感謝いたします。
これからは、教えていただいたように、袋などに入れてから、バックに入れます。
早めのメンテナンスを心掛け、大切に使います。
この度は、ありがとうございました。

富山県 O 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
擦れに弱い素材ですので出来る限り良い状態を保ちながら
大切に長くご愛用ください。

アルマの修理

1994年12月にフランスの工房で作成された最高品質時代のアルマですが・・・
押し入れに保管していたところカビ臭くなったので屋外で放置。
雨ざらしにしていると持ち手が取れて底が抜けたとのこと。
本体も大きく変型したまま硬化しています。

後面も同様に。。。
お母様がニューヨークのお土産でプレゼントしおてくれたバッグで
捨てられないバッグとのことです。

このようになった経緯やバッグの状態から加工を引き受けるのも不安でしたが、
最高品質時代のルイヴィトンの製品ですのでリニューアルリペアを承りました。

とは言え最高品質時代のモノグラム素材も変型したまま硬化していますので、
解体してみなければ改善度は不明で不安です。

木の様に硬化した革パーツは解体するのも一苦労です。

擦れて破れるケースはありますが雨ざらしでも破れるようです。

こちらはパイピングの上下とも裂けています。
通常の使用では見られないヤブレ方です。

変型して縮んだモノグラム地の影響で内張りも変型。

バラバラに解体。

屋外放置の原因はカビ。
同じ押し入れに入れていると同じようにカビが発生しますので、
風通しの良いところで保管するのが良いと思います。
*屋外ではありません。

ヌメ革パーツを最高品質のヌメ革で作成交換して、
リニューアルリペア加工の完了です。

変色した金具も磨き直し、刻印入りカシメ金具も再生して元通りです。
負担が掛かる付け根革や持ち手は強化しながら作成しています。

パイピング革や底面も復活。
塗装などの化粧がされていない素のままのヌメ革は、
色焼けしながら変化を楽しめますが水分や汚れを吸い込みやすく、
綺麗な状態を保つのが難しい素材です。
ミンクオイルなどを薄く塗り込むことで革の柔軟性を保ちながら、
湿気の吸い込みを抑える効果もあります。

茶色く変色していたファスナーも交換しておきました。

内側ポケットのヌメ革パーツも作成交換。

大きく変型したまま硬化していたモノグラム地も復元強化加工で復活。
最高品質時代のヴィトンの素材には改めて驚きです。

屋外に放置されて朽ちていく様子を撮影していれば変化を見てみたかったです。
出来る限りの加工を施して再び活用出来る状態に復活しましたので、
大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社 レザークリエーション御中

お世話になっております。
昨日,指定の時間にバックを受け取りました。
ありがとうござました。
バックの修理を依頼した時には
壊滅的な状況でしたので、どのように仕上がるのか
本当に楽しみにしておりました。
箱をあけて目にした生まれ変わったアルマに
感激しました。
手に取ってみると,以前より軽く,形もしっかりと
整って美しいです。
金具もピカピカにしていただいて、
まさに蘇ったアルマ。
今まで以上の愛着を感じます
これから大切に使い続けます。
心より感謝申し上げます。
blogに私のアルマ修理載せていただいてありがとうござました‼️
これも記念になります。
また機会がございましたら是非よろしくお願いいたします。

東京都 M 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
活用可能な状態に復活しただけでなく、
構造的に新品時より丈夫に仕上げていますので、
丁寧に取扱いながら大切に長くご愛用ください。


コンテス ホースヘア修理

comtesse(コンテス)のホースヘア素材のショルダーバッグです。
馬のしっぽの毛を織って作成されたドイツのメーカーです。

ロック金具の取り付け脚が折れて本体から外れています。

ショルダーの取り付け部も負担が掛かる部分です。

金具の取り付け脚が抜けていますので固定が必要です。

反対側も浮いてきています。

ホースヘアと牛革で作成されたバッグで擦れやすい部分は、
表皮が剥がれて白く目立ちます。

後面も同様に。。。

天部やショルダーも同様に。。。

後面ポケットの天部もスレスレです。

牛革の白く目立つ擦れ部は目立たないように改善させます。

内張りも本革仕様の格式の高いバッグです。
ちなみにブランド名のコンテスは伯爵夫人という意味。

ショルダー付け根の金具の取り付け脚が内張りに穴を空けていました。

予定外ですが悪化しないように補修します。

内張りを解体して金具類を取り外しました。

金具の取り付け脚は刃物のような状態。
内張りに穴を空けていたことも納得です。

カブセは接着構造で折り曲げ部は大きく剥がれています。
これも予定外ですが剥がれた部分は接着し直します。

折り曲げ部はホースヘア素材もヤブレが見られます。

反対側の折り曲げ部も同様に。。。
これも予定外ですが改善させます。

ロックの取り付け脚を再生して刃物状態だった足先は丸く加工しました。

スレスレだった部分を補修補色加工で改善させ金具の取り付け完了です。

抜け落ちそうな状態だった金具もしっかりと固定。

カブセを貼り直してホースヘアのヤブレも補修しておきました。

金具の脚で突き破っていた内張りも補修。

ロック金具も取り付けてカブセの開閉が出来るように復活です。

ロック金具が折れて外れ、各部に表皮が剥がれて白くなった擦れが目立ちましたが、
カブセの開閉が可能になり擦れが目立たなくなったことで、
コンテス(伯爵夫人)と言える状態に復活です。

大切に長くご愛用ください。

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