バケットとシティとマトラッセ


USAヴィトンのバケットとバレンシアガのシティとシャネルのマトラッセです。

 

 

 


塗装加工されたマトラッセですが擦れや汚れが発生しています。

 

 

 


同じ画像が続いたように見えますが・・・

 

 

 


両面カブセのマトラッセです。

 

 

 


底角には表皮が剥がれた擦れが見られます。

 

 

 


色が剥がれた部分の方が赤味が強いです。

 

 

 


チェーン中革も擦れや汚れが見られます。

 

 

 


バレンシアガのシティも塗装加工されたバッグです。

 

 

 


底角には表皮が剥がれた擦れが見られます。

 

 

 


擦れや汚れだけでなくパイピング革に穴が空いた角も2か所あります。

 

 

 


持ち手と本体は別色に見えます。

 

 

 


アメリカで生産されていたころのバケットです。
付属ポーチもガマグチで可愛いです。

 

 

 


底周りの革パーツは擦れた部分に汚れが浸み込んでいます。

 

 

 


天部口回りも擦れやすい部分で表皮が剥がれています。

 

 

 


製造年代を考えると良好ですが各部に擦れや汚れが見られます。

 

 

 


持ち手はコバ面の塗料が剥がれてホツレも見られます。
金具のメッキは剥がれていますが使用には支障ありません。

 

 

 


最高品質時代の革ですのでホツレを縫い直すだけで、
まだまだ活躍してくれそうです。

 

 


本体のホツレは内張の解体が必要です。

 

 

 


天部口回りにもホツレが見られます。

 

 

 


両側マチ天部はモノグラム地が裂けています。
当社的には修理優先箇所ですが今回は見送られました。

 

 

 


反対側も裂けています。

 

 

 


金具や中革を取り外して汚れを取り除きました。

 

 

 


バレンシアガも汚れを取り除きました。

 

 

 


塗装された持ち手と汚れを取り除いた持ち手を比較すると、
色の違いが判ります。

 

 


バケットも汚れを取り除くと擦れ具合が鮮明です。

 

 

 


外面のクリーニングと補修補色加工の完了です。

 

 

 


底角の擦れも改善しています。

 

 

 


バレンシアガもクリーニングと補修補色加工の完了です。

 

 

 


底角のパイピング破れは2か所でしたがスレスレでしたので、
4か所とも修復しておきました。

 

 


ホツレ部を縫い直しながら革パーツのクリーニングと補修補色加工の完了。

 

 

 

 


天部口回りの擦れも改善。

 

 

 


付け根革も同様に。。。

 

 

 


持ち手のホツレを縫い直しコバ面を仕上げ直しています。

 

 

 


天部口回りのホツレは縫い直しましたが加工キャンセルの亀裂は現状保存。

 

 

 


天部がほつれたままよりは亀裂の拡大を抑えていると思います。

 

 

 


活用すれば擦れや汚れは避けようがありませんが、
黄色やピンクの革色は汚れが目立ちやすいだけに、
メンテナンスも早めに施す傾向があり重症化させることが少ないと思います。

バケットは見送られた両マチ天部の亀裂を悪化させないように、
気を付けながら大切に長くご愛用ください。

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ショルダーバッグの修理


Hのパンチングがあるオリジナルのショルダーバッグです。

 

 

 


後面にファスナーポケットもあり使いやすいようで、
信用頻度が高くなり各部に擦れや傷が目立ちます。

 

 

 


表皮が剥がれた傷が目立ちます。
革の表面だけを塗装した素材ですので擦れには弱いようです。

 

 

 


マチもユニークな構造です。

 

 

 


底角4か所は傷みが激しく擦り切れて欠損しています。

 

 

 


縫い合わせ部には多数の亀裂が発生。

 

 

 


こちらも同様に。。。

 

 

 


塗料のひび割れだけでなく革も裂けていますので強化加工が必要です。

 

 

 


ファスナーエンドの革も負担がかかる部分ですので強化します。

 

 

 


不思議な構造です。

 

 

 


内側天部は合成皮革で表皮が剥がれています。

 

 

 


大きく解体。

 

 

 


不思議な構造ですが本体は本革でした。

 

 

 


縫い合わせ部に挟み込まれていたボール紙の芯材はボロボロでした。
この固い芯材が亀裂の原因かもしれません。

 

 

 


ファスナーエンドの部材も強化します。

 

 

 


擦れやひっかき傷を目立たないように改善させて組み立て完了です。

 

 

 


縫い合わせ部には柔軟性がある丈夫な芯材を入れ込んで組み立てました。

 

 

 


亀裂が拡大することがないようにマチ側も強化しています。

 

 

 


ファスナーエンドも丈夫になっています。

 

 

 


切れかけていた引手革も強化加工を施しました。

 

 

 


予定外ですが内側天部の合成皮革は本革で作成交換しておきました。

 

 

 


愛着を持って長く活用したいと思えるバッグに出会える機会は多くありません。

活用すれば擦れや汚れは避けようがありませんが、
構造的には新品時より丈夫になっていますので、
大切に長くご愛用ください。

 

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ホワイトハウスコックス財布


見るからに使い込まれたホワイトハウスコックスの財布です。

 

 

 


外面の黒いブライドルレザーが何色かわからないほどスレスレで、
汚れも浸み込んでいます。

 

 

 


大きく穴が空き欠損したカブセの折り曲げ部は縫い直すことも不可能です。
カブセ全体も表皮が剥がれています。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も大きく裂けて欠損しています。

 

 

 


本体の折り曲げ部もステッチの穴が無くなるほど擦り切れて欠損しています。

 

 

 


こちらの折り曲げ部も同様に。。。

 

 

 


内部材にロイヤルブルーの革が使用された限定品。

 

 

 


黒く見える部分は表皮が剥がれて汚れが浸み込んでいます。
ホック金具は腐食が始まっています。

 

 


内布も擦り切れています。

 

 

 


小銭入れの内張は本革。
こちらのホックも腐食が進んでいきます。

 

 

 


バラバラに解体して当然ながらリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


多くの修理店で断られたとのことでご依頼を承りましたので、
外面を新品のブライドルレザーを入手して作成交換する予定でしたが、
元の素材のままで修復したいとのご希望です。

 

 


内部材も汚れを取り除くと擦れ具合が鮮明です。

 

 

 


各部を強化しながら見た目も整えて組み立てなおします。

 

 

 


リニューアルリペア加工の完了です。

 

 

 


傷んでいた小銭入れの内張は作成交換しました。

 

 

 


外周全体に擦り切れ破れが見られましたが復元強化加工で復活です。

 

 

 


ボロボロになり欠損していた折り曲げ部も縫製できる状態に復活。

 

 

 


当然ながら悪戦苦闘しましたが擦り切れ破れや欠損もなくなり、
リニューアルリペア加工で復活しています。

内張り以外は作成交換していませんが構造的には新品時より丈夫です。
大切に長くご愛用ください。

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エピ財布の擦り切れ


ルイヴィトン エピのガマ口財布です。

丁寧に活用されていますが各部に表皮が剥がれた擦れがあります。
擦れた部分は汚れが浸み込み黒くなって目立ちます。

 

 

 


この辺りは表皮が剥がれた部分に汚れが浸み込んだ状態です。

 

 

 


こちらの角は革が擦り切れて穴が空いています。

 

 

 


折り曲げ部も革が擦り切れて小さな穴が空いています。

 

 

 


反対側の折り曲げ部は少し大きめの穴が空き基本的には手遅れと
判断されてしまう状態です。

 

 

 


しかし、この程度なら重症患者が多い当社のブログでは軽傷です。

 

 

 


擦れや薄汚れ程度で破れなどは発生していないとのことで、
ご依頼を頂戴していましたが、こちらの外周は重症です。

当社なら一目見るだけで症状がわかるのですが、
ご自身の財布でも正確な状態はわかりにくいものです。

このあと解体してみます。

 

 

 


ベロ革に隠れている部分と比較すると全体の色あせ具合がわかります。

 

 

 


少し汚れや擦れがありますが、とても丁寧に活用されています。

 

 

 


折り曲げ部のように可動しない角部なども強化しておきたいとのことで、
内部材を取り外して擦り切れ破れ部を強化しながら修復します。

 

 

 


縫製しなおすためには口金金具も取り外します。

 

 

 


角部の擦り切れ穴です。
解体すると擦り切れ穴がよくわかります。

 

 

 


やはり、こちらの外周は全体的に擦り切れて破れています。

 

 

 


内張を剥がして強化芯材を入れ込んで修復します。

 

 

 


外面を内側に折り返す構造のため外周の革の厚みを薄く加工していますが、
少し革の厚みが薄すぎるようです。

革が薄いとスッキリ見えますが擦れてしまうと穴が空きやすいです。

 

 

 


折り曲げ部の復元強化加工の完了です。

 

 


反対側も同様に。。。

 

 

 


全体的に破れていた部分も強化しながら修復しています。

 

 

 


予定外ですが小銭入れの中も清掃して内部材の擦れも少し改善させました。

 

 

 


汚れが浸み込んで黒く目立っていた擦れも改善させました。

活用すれば擦れや汚れは避けようがない損傷ですので、
それほど気にする必要はないと考えますが、
ホツレや擦り切れ破れなど構造上の損傷は重症化する前に
メンテナンスする方が良い状態を保てます。

大切に長くご愛用ください。

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(お手紙紹介です)
ご担当者さま

本日、修理済みの財布受け取りました。
皮も柔らかく、色も鮮やかに甦って戻ってきました。
予想以上の出来上がりに本当に感動しました。
汚れが目立ってきてから、
もう何年も使用していなかったのですが、
また一軍として愛用していきたいと思います。
ありがとうございました。

 

北海道 I 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
活用すれば擦れや汚れは避けることはできませんが、
出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

クロコ財布の修理


使い込まれたクロコダイル革の長財布です。

 

 

 


折り曲げ部はホツレや擦れだけでなく革がちぎれて欠損しています。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も亀裂と欠損で糸だけが残っています。

 

 

 


糸だけが残っていたということは内部材も破れています。

 

 

 


手遅れ状態の折り曲げ部の状態からも各部に損傷があることは確実です。

 

 

 


内張の合成皮革素材は劣化してマチには大きな穴が空いているようです。

 

 

 


外面から見ると、こんな感じ。

 

 

 


バラバラに解体して各部を強化しながら内張を本革で作成します。

 

 

 


外周は折り曲げ部だけでなく擦り切れ穴が多数あります。

 

 

 


限界を超えるまで使用するよりも早めのメンテナンスを繰り返す方が、
財布やバッグは良い状態を保てます。

 

 

 


擦り切れて裂けている部分の方が多いくらいで残念です。

 

 

 


外面の汚れを取り除くと擦れ具合が鮮明です。

 

 

 


リニューアルリペア加工の完了です。
各部を強化しながら修復して本革で内張を作成して組み立てなおしました。

 

 

 


折り曲げ部も強化しながら修復しています。
折り曲げ部だけでなく外周全体の加工が必要でしたが・・・

 

 

 


大きな穴が空き押しつぶれていたマチも強化加工で復活です。

 

 

 


限界を超えるまで活用された財布で各部に損傷が見られましたが、
構造的には新品時より丈夫に組み立てなおしています。

見た目も改善させていますが酷使されてきたクロコ革であることに
変わりはありませんので丁寧に取り扱いながら、
大切に長くご愛用ください。

 

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シャネルの芯材劣化


マトラッセ加工されたシャネルのバッグ2点です。

 

 

 


ミニショルダーは色褪せが見られ外周は表皮が剥がれて毛羽立っています。

 

 

 


反対側の底角は擦れだけで無く変型も見られます。

 

 

 


強化芯材を入れ込むこともご提案しましたが、
今回は本体外面の擦れや色あせを改善させます。

 

 

 


チェーン持ち手のバッグにも表皮が剥がれた擦れや色あせが見られます。

 

 

 


底角も表皮が剥がれています。

 

 

 


4箇所の底角とも同様に。。。

 

 

 


前後面もスレスレで白くなっている部分が目立ちます。

 

 

 


チャームの革紐付け根に亀裂があり芯材も劣化して凹んでいます。

 

 

 


差し込み式の金具は破損しています。

壊れにくいマグネット金具に交換しておくと突起で傷つくことも無く、
安心ですが今回はこのままにしておきます。

 

 

 


ミニショルダーのパーツを取り外して汚れを取除きました。

 

 

 


汚れを取除くと擦れや色褪せが鮮明になります。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


擦れて毛羽立った部分は補修して補色可能な状態にします。

 

 

 


こちらのバッグもパーツを取り外してクリーニング。

 

 

 


汚れを取除くと擦れや色あせが鮮明になります。

 

 

 


汚れを取除くと底面もスレスレでした。

 

 

 


ポケット天部や天部口周りも擦れやすい部分であることがわかります。

 

 

 


こちらのバッグは色あせたチェーン中革も取り外して補色します。

 

 

 


変型していたチャームを解体すると劣化した芯材は粉々でした。

 

 

 


チャームの芯材だけが劣化していることはなく本体も解体。

 

 

 


本体の芯材もボロボロです。
ここまで解体しても芯材を取り外す事はできません。

 

 

 


マトラッセ加工の縫製も取除き劣化した芯材を取除きます。

 

 

 


数千箇所の糸を切って芯材を取除きバラバラに解体しました。
一目一目縫い直しながら組み立て直す方が10倍苦労しますが・・・

 

 

 


古い品ですのでフランスの新聞紙が芯材に使用されている箇所もあります。

 

 

 


ミニチェーンショルダーの外面のクリーニングと補修補色加工の完了です。

 

 

 


後面の色褪せも改善。

 

 

 


予定外ですがカブセの内側も改善させておきました。

 

 

 


こちらのバッグはマトラッセ加工を修復しただけでなく、
変型や硬化がみられた芯材も作成交換しています。

 

 

 


チャームも革紐全体の芯材を交換しながら本体も強化しながら改善。

 

 

 


チェーン中革も補修補色して組み立て直しています。

 

 

 


擦れが目立った底面やポケットも擦れや色あせが改善。

 

 

 


基本的に脱着不可能なアイレット金具は代用金具に交換することも、
了承いただいていましたが時間を掛けて元通りに復活させています。

 

 

 


擦れや色あせだけで無く芯材劣化で使いづらい状態でしたが、
引き続き活用いただける状態に復活しています。

古い品だけに良い素材で丁寧に作製された良い品ですので、
出来る限りよい状態を保ちながら大切にご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索