モノグラム財布の修理


ルイヴィトンのモノグラムのガマグチ財布と長財布です。

 

 

 


2度と買換えることが出来ない最高品質時代のガマグチ財布ですが、
製造から28年が経過していますので折り曲げ部には欠損が見られます。

 

 

 


角部のホツレを放置した部分は内部材が剥がれています。

 

 

 


口金金具はメッキが剥がれています。

 

 

 


内部材を見ると丁寧に活用されていることがわかります。
これくらい丁寧に使用できれば良い財布も値打ちがあります。

 

 

 


それでも年代物ですので合成皮革の内張りは劣化しています。

 

 

 


長財布も最高品質時代の品ですが折り曲げ部には欠損が見られます。

コバ面の塗料が剥がれ、糸が擦り切れてホツレ、それでも放置していると、
内部材とモノグラム地が剥がれて口が空きます。
それでも使い続けるとモノグラム地に亀裂が入り欠損します。
ここまで放置すると基本的には手遅れ状態と判断されてしまいます。

 

 

 


カードが対面ポケットに擦れて革の繊維が露出しています。
買換えることが出来ない品質の財布だけに残念です。

 

 

 


合成皮革の内張りはベタツキ劣化で対面に色移りしています。
対面の革に影響が出る前に修理しておく方が良い状態を保てます。

 

 

 


バラバラに解体してリニューアルリペア加工を施しながら、
今回は口金金具も再メッキ加工します。

 

 

 


長財布もバラバラに解体してリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


最高品質の革が使用されていた頃の長財布だけに色移りが残念です。
出来る限り改善させながら各部を強化して組み立て直します。

 

 

 


口金金具の再メッキ加工の完了です。

 

 

 


各部を強化しながら合成皮革の内張りを本革で作成交換して、
組み立て直しリニューアルリペアの完了です。

 

 

 


小銭入れの中も綺麗に。。。

 

 

 


長財布も各部を強化しながら合成皮革の内張りを本革で作成交換しました。

 

 

 


内部材の擦れや汚れも出来る限り改善させています。

 

 

 


どちらの財布も各部の強化加工で構造的には新品時より丈夫です。
また、合成皮革の内張りが本革になったことでベタツキの心配もありません。

折り曲げ部の強化などで使い始めは硬く感じると思いますが、
使い込みながら馴染ませて大切にご愛用ください。

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ドッグリーシュとバスティア


エルメスの小銭入れ(バスティア)と、
ヴィトンのドッグリーシュ(レッスバクスター)です。

 

 

 


噛まれたことで革やモノグラム地が切れています。

 

 

 


ヌメ革パーツは作成交換しながらモノグラム地は強化します。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


リードの中間部にも亀裂があります。

 

 

 


エルメスの小銭入れのカブセを開くと外面の色褪せが鮮明になります。

 

 

 


折り曲げ部は擦り切れ欠損があります。

 

 


こちら側も擦り切れて欠損しています。
画像ではわかりませんが折り曲げ部には表皮のひび割れも発生しています。

 

 

 


両側の底角も擦り切れ欠損があります。

 

 

 


ヌメ革パーツを取り外し、モノグラム地の中の芯材を取り出して強化します。

 

 

 


中間部の亀裂も強化しながら修復します。

 

 

 


強化しながら亀裂を修復したあと組み立て直します。

 

 

 


バスティアはリニューアルリペアを施します。

 

 

 


汚れを取除きながら張り合わされた革を剥がしました。

 

 

 


擦り切れて欠損した底角部を強化しながら修復します。

 

 

 


折り曲げ部も同様に。。。

 

 

 


エルメス小銭入れ(バスティア)のリニューアルリペアの完了です。
擦れや汚れや色褪せも改善させています。

 

 

 


基本的に修復不可能な擦り切れ欠損も改善しました。

 

 

 


ルイヴィトンのドッグリーシュもヌメ革パーツを作成交換しながら、
多数見られたモノグラムの亀裂を強化しながら修復しました。
刻印入りカシメ金具も再生しています。

 

 

 


中間部の亀裂も強化しましたので活用いただけます。

 

 

 


リードがカミカミされるのは避けようがありませんが、
亀裂が入ると大きく裂けてきますので注意が必要です。

 

 


薄い革を貼り合せただけの小銭入れは折り曲げ部や底角を強化しましたので
構造的には新品時より丈夫になっています。

大切に長くご愛用ください。

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グッチのヘビ革財布


ヘビ革のコンパクトなグッチ財布です。

 

 

 


全体に汚れや擦れが見られます。

 

 

 


外周は塗料が剥がれて変色しています。

 

 

 


全体の薄汚れだけでなくボールペン汚れも見られます。

 

 

 


内部材に擦れや色あせが見られますが大きな損傷はありません。
凹ホックが破損していますので交換します。

 

 

 


今回は外面のクリーニングと補修補色です。
出来る限り汚れを取除きました。

 

 

 


同じメーカーのイタリーホックで交換。

 

 

 


外面のクリーニングと補修補色加工の完了です。
変色していた外周も同色に改善しました。

 

 


薄汚れだけでなくボールペン汚れなども取除いて補色していますので、
汚れが染み出てくる心配はありません。

 

 

 


バッグの中に入れていても他の物と擦れ合うと傷んでしまいます。
良い状態を保つためにも財布は単体で内側ポケットに入れるなど、
工夫をしながら活用するのが最善です。

 

 

 


擦れや汚れを少しでも防ぐためにコーティング加工も施しました。

大切に長くご愛用ください。

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クロエとトリーバーチ


クロエのキャンバストートバッグとトリーバーチのハンドバッグです。

 

 

 


クロエのバッグは底角4角が擦れて穴が空いています。

 

 

 


大きな穴が空いて芯材が露出していますので、
解体して強化しながら修復します。

 

 

 


穴が空いてしまうと手遅れ状態と判断されてしまいますので、
底角の擦れに気をつけながら使用するしか良い状態を保つ方法はありません。

 

 

 


トリーバーチのバッグは全体に擦れが見られ白っぽく色あせています。

 

 

 


カブセ外周や付け根は傷みやすく表皮が剥がれて革の繊維が露出してます。

 

 

 

 


反対側も同様に。。。

 

 

 


カブセ角部は革が擦り切れて白い芯材が露出しています。

 

 

 


底角も同様に。。。

 

 

 


各部に擦り切れて穴が空いた部分が見られますが、
今回は補修補色加工で外面の見た目を改善される加工を選択されました。

 

 

 


カブセの開閉時に指が擦れる部分もスレスレです。

 

 

 


金具のメッキも剥がれていますので再メッキ加工を施します。

 

 

 


クロエの底角部を解体します。

 

 

 


底角を内側から見たところです。

 

 

 


トリーバーチのロック金具をバッグ本体から取り外して加工します。

 

 

 


ロック金具を取り外した部分と比較すると全体の擦れや色あせが鮮明です。

 

 

 


カブセ裏も擦れが目立ちますので改善させます。
カブセ裏の縦シワは芯材が弱っているためですが今回は先送りされました。

 

 

 


手の脂分が染み込んでいた部分も汚れを取除くと擦れが鮮明になりました。

 

 

 


後面ポケットも同様に。。。

 

 

 


ロック金具の再メッキ加工完了です。

ニッケルメッキに塗装したような金具でしたが、
今回はゴールドも本メッキです。

 

 


悪戦苦闘しましたがクロエの底角も改善しました。

 

 

 


擦り切れ部を強化しながら少し縫い込みました。

 

 

 


トリーバーチの外面クリーニングと補修補色加工と、
ロック金具の再メッキの完了です。

 

 

 


持ち手やカブセ外周などの表皮が剥がれた擦れも改善。

 

 

 


底角やカブセ角部の擦り切れヤブレも補修加工で見た目を改善させてます。

 

 

 


白っぽく見えていた後面も黒革に復活です。

 

 

 


底角や外周など擦れやすい部分が傷んでしまうことは避けようがありませんが、
丁寧に活用しながら早めのメンテナンスを施すことで、
良い状態を保ちやすくなります。

 

 

 


擦り切れ穴や色褪せで持ち歩きにくい状態でしたが、
再び活用いただける状態に復活しています。

大切に長くご愛用ください。

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プラダ財布の修理


プラダの長財布です。

 

 

 


丈夫なサフィアーノという型押し革ですが折り曲げ部は擦り切れて、
革に穴が空き欠損しています。

 

 

 


後面ファスナーの引き手革は白い芯材が出てきて弱っています。
また、本体の外周には擦れが目立ちます。

 

 

 


カードポケットに少し擦れが見られますが丁寧に使用されています。

 

 

 


小銭入れの中は金属のコインと擦れるので布地が裂けています。

 

 

 


後面ファスナー引き手革を強化しながら小銭入れ内布を本革で作成します。

 

 

 


折り曲げ部は擦り切れて穴が空くと手遅れと判断される修理店が多いですが、
解体して強化芯材を入れ込みながら穴を塞ぎます。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も同様に。。。

財布の折り曲げ部は傷みやすい部分ですが、
擦り切れて穴が空いてしまうと修理のタイミングとしては遅すぎます。

 

 

 

 


折り曲げ部を強化しながら修復しました。
外周の擦れ部も補色加工で見た目を整えています。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も同様に。。。

 

 

 


底角の擦り切れホツレも縫い直して補色しています。

 

 

 


弱っていた後面ポケットの引き手革も丈夫になりました。

こちらが丈夫になったことで問題ないと感じていた小銭入れの引き手革が、
少し不安に感じると思います。

 

 

 


小銭入れ部の内布は本革で作成交換しました。

 

 

 


外周の擦れ部を目立たないように補色しカードポケットの擦れも、
少し改善させておきました。

 

 

 


負担が掛かる引き手革や擦れて傷みやすい小銭入れの内張りが
強化加工や本革での作成で丈夫になり穴が空いた折り曲げ部も強化加工で
擦り切れ穴を塞ぎながら改善させています。

良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

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バーキンの修理


擦れやホツレや汚れや欠損だけでなく型崩れで自立しないバーキンです。

 

 

 


こちらのバーキンは南京錠をヒネリ金具にぶら下げていますので、
カブセを閉じることが出来ません。
カブセを中に入れたまま活用すると型崩れしやすいです。

 

 

 


ロック金具のヒネリが大きく曲がっていてヒネリ付け根も緩んでいます。

ヒネリ付け根から大きく曲がっていますので改善させるのは難しいですが、
活用できる状態に修復してみます。

 

 

 


底角4箇所やパイピングは表皮が剥がれて毛羽立っています。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


内部材にも擦れや汚れが見られます。

 

 

 


こちらのバーキンも型崩れで自立しない状態です。

 

 

 


持ち手先端部は擦り切れて欠損しています。
こちらのヒネリ金具は曲がっていませんがユルユル状態です。

 

 

 


後面の持ち手も先端が擦り切れて欠損しています。
出っ張った部分は擦れやすく傷みが出やすい部分です。

 

 

 


画像では解りにくいですが正面中央に大きなシミ汚れがあります。

 

 

 


底角はパイピング革が無くなるまでスレスレで重傷です。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


こちらの角はパイピングの白い芯材が残っているので軽症?

 

 

 

 


クロシェットの紐も芯材が剥がれてバラバラ。
持ち手のコバ面もスレスレです。

 

 

 


マチにも大きなシミ汚れが見られます。

 

 

 


カブセを通してベルトを掛ける金具はメッキが剥がれています。

 

 

 


マチの天部も擦れが目立ちます。

 

 

 


こちらのマチも傷みが激しい。

 

 

 


底面やポケットなど内部材も汚れや傷が全体に見られます。

 

 

 


内ポケットにはホツレが見られます。

 

 

 


セロテープや丸いシールも付いていて簡単には剥がれない状態です。

 

 

 


粘着物が付いた痕。

どちらのバッグも状態が悪く少し使い方も荒いように感じます。
全体的に大掛かりな加工が必要ですが出来る限り改善させて、
エルメスのバーキンとして復活させます。

 

 

 


色あせたクロシェット紐の芯材を貼り直して補色します。

 

 

 


ゴールド金具のバーキン本体を裏返して汚れを取除きました。

 

 

 


カブセ天部のコバ塗料を剥がして後面天部を解体。

 

 

 


前天部も解体してヒネリ金具を取り外しました。

当社くらいしかエルメスのロック金具を外す業者は少ないはずですが・・・

 

 

 


ロック金具も解体して曲がったヒネリ部だけを単体にしました。
ここまでバラバラにしなければ改善させることはできません。

 

 

 


汚れを取除いた持ち手は擦れ具合が鮮明です。

 

 

 


シルバー金具のバーキンも本体を裏返してクリーニング。

 

 

 


前面の内側の様子。

 

 

 


こちらのバーキンは重傷。

 

 

 


ベルトも取り外して本体に強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


内部材も補修補色加工して改善させます。

 

 

 


外面の汚れを取除くと全体的に色あせていることがわかります。

 

 

 


全体的にこちらのバッグの方が重傷ですが革の色褪せは少ないです。
同じような素材に見えますが素材はこちらのバーキンが良いです。

 

 

 


メッキが剥がれていたベルトを掛ける金具は再メッキしました。

 

 

 


過去最高に長い記事になりましたがリニューアルリペア加工の完了です。
擦れや色あせも改善してエルメスらしく自立しています。

 

 

 


後面も同様に。。。

 

 

 


内部材も綺麗になりました。

 

 

 


曲がっていたヒネリ金具も活用できる状態に復活です。
必ず緩んでくるヒネリは少し固めに調整しています。

 

 

 


傷みが激しかったシルバー金具のバーキンも加工完了です。
正面中央やマチの目立つシミ汚れも消えてスッキリです。

 

 

 


擦り切れて欠損していた持ち手先端も4箇所とも復活させています。

 

 

 


スレスレで毛羽立っていた底角も改善して欠損していたパイピングも復活。

 

 

 


しっかりと自立して擦れや汚れやホツレが改善したことで、
エルメスのバーキンらしさも復活しました。

他にも修復した部分は多数ありますが記事が長すぎるので終了します。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索