グルカのバッグ修理


グルカ(ghurka)というアメリカ製のヴィンテージバッグです。

 

 

 

 

 


マチ底にある革にはモデルナンバーや製造ナンバーが刻印されています。
30年以上前に製造されたバッグだとのこと。

 

 

 

 

 


古い品ですので革の劣化やホツレが・・・・

 

 

 

 

 


反対側の持ち手も同様に。。。。

 

 

 

 

 


劣化した革は耐久性に不安がありますが今回は縫い直しのみで・・・・

 

 

 

 


テーピング革の底角部は革が裂けています。
擦り切れて破れたのではなく革が劣化して硬化したための損傷です。

しかし、製造当時の素材を大事にしたいとのことで、
このままの素材で修復加工します。

 

 

 

 

 


底板が外れていますが年代を感じさせない内張りの状態です。

 

 

 

 

 


底板のサイズがバッグと合わなくなっていますので少し加工して取り付けます。

 

 

 

 

 


裂けたテーピング革を解体。
強化加工を施しながら再生します。

 

 

 

 

 


持ち手の縫い直し完了です。

 

 

 

 


底板も綺麗に収まりました。

 

 

 

 

 


裂けていたテーピング革も復元強化加工で復活。

 

 

 

 

 


ヴィンテージ感を維持したままテーピング革のヤブレを修復しています。

 

 

 

 

 


年代物で素材の劣化がありますので丁寧に活用することが要求されますが、
古い状態の雰囲気を楽しみたい気持ちは理解できます。

限界を超えた場合は新品の革をヴィンテージ加工して、
違和感を抑えながらパーツ作成も可能かと考えています。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
修理して頂いた品、受け取りました。
ご教授頂いた使い方の注意に気を付け、大切に使いたいと思います。
また素敵な〇〇〇〇〇もサービスして頂き、心から感謝申し上げます。
今後の益々のご活躍をお祈り申し上げます。

大阪府 K 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
今回は最低限のメンテナンスでしたが、
労わりながら活用すれば活用できる状態です。
劣化も見られる古いバッグですが出来る限り良い状態を
保ちながらご愛用ください。

ホワイトハウス財布


ホワイトハウスコックスの財布です。

 

 

 

 


使い込んだ汚れや擦れは見られます。
しかし、使い込んだ雰囲気を楽しむアイテムですので、
美観を整える加工は出来る限り控えながら構造面を改善させます。

 

 

 

 

 


折り曲げ部は革が擦り切れて穴あき欠損が見られます。

外周は擦れた部分に汚れが染み込んでいるようです。
擦れやすい外周は汚れを取り除いて状態を確認します。

 

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。

 

 

 

 

 


本体の折り曲げ部も同様に。。。。

穴が空くまで悪化させると基本的には手遅れですが、
負担が掛かる折り曲げ部ですので解体して強化加工を施します。

 

 

 

 

 


内側にも擦れや汚れは見られますが使い込んだ味とします。

 

 

 

 


内布が破れてしまうのが、この財布の定番。

 

 

 

 


札入れも擦り切れています。
擦り切れて破れた内布は本革仕様で張り替えます。

 

 

 

 


解体して破れた内布を取り外しました。

 

 

 

 


ヤブレ部の対面になる、この部分も心配されていましたが良好です。

 

 

 

 


厚みが変わる部分は負担が掛かり傷みやすいです。

 

 

 

 

 


擦り切れ穴は裏側から強化芯材を張り合わせて強化したあと補修します。
強化芯材を入れますので使い込んだ変形シワも少し改善してしまいます。

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部も同様に。。。。

 

 

 

 


汚れが染み込んだ外周の汚れを取り除くと擦れ具合が鮮明です。

 

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 

 


折り曲げ部4か所の復元強化加工と内布の張替交換の完了です。
内布は汚れが目立たないように濃茶色の本革で張り替えています。

 

 

 

 

 


折り曲げ部4か所は強化芯材を入れ込み擦り切れ穴も塞いでいます。
外周の擦れが改善したことで全体的にスッキリしました。

 

 

 

 

 


穴あきも補修加工で目立たなくなりました。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


革が好きな方に選ばれることが多いホワイトハウスコックスですが、
擦れや汚れや型崩れまでも楽しむことができるアイテムです。

構造面をしっかりメンテナンスしておけば長く愛用できる財布ですので、
引き続き大切にご愛用ください。

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大切な財布の修理


KENZOの二つ折り財布です。
全てのパーツに損傷があり財布として機能していたのが不思議な状態です。

17年前に祖母様からプレゼントされた品で、
「この財布以外は使いたくない」ということでご依頼いただきました。

 

 

 

 


外面は擦り切れ欠損や革の劣化が見られます。

 

 

 

 

 


擦り切れて無くなった折り曲げ部は内部材が飛び出しています。

 

 

 

 


反対側の折り曲げ部も擦り切れて大きく欠損しています。

 

 

 

 

 


外周は内側に革を(ヘリ返す)構造だったと推測しますが、
擦り切れて縫製できない状態。

 

 

 

 

 


ステッチより外側は擦り切れて無くなっています。

限界を超えた外面革ですが交換してしまうとKENZOの刻印が無くなるだけでなく、
買い替えることができないプレゼントされた大切な財布とは別物になってしまいます。

 

 

 

 

 


この辺りは当て布をして素人修理した痕跡があります。
どのような状態なのか取り外してみなければわかりません。

 

 

 

 


内部材も重傷です。。。。・・・・と、いうか手遅れです。

 

 

 

 


外面に出ていた当て布は小銭入れの底を補修するための加工のようです。
小銭入れのカブセ外周も、ヘリ返した革が擦り切れて白い芯材が露出しています。

 

 

 

 


カブセを開くと・・・・

 

 

 

 


カブセの内側にも当て布が・・・・
この部分も解体するのが怖いです。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 

 


小銭入れの中も修理?

 

 

 

 

 


こちらは当て布加工とは別のタイミングで加工された部分だと思います。

 

 

 

 

 


マチも合成皮革で作成しています。

素人加工して損傷を与えた部分も多数あり正常な部分がない財布ですので、
修理は不可能と判断される修理店が多いと思います。

 

 

 

 

 

 

 


バラバラに解体しました全てのパーツが重症です。

 

 

 

 


外面革は擦り切れ欠損や変形で財布の外面としては使用不可能な状態です。

全てのパーツを作り替えれば作業は楽ですが、
愛用してきた手放せない財布とは別の品になってしまいます。

長年の愛着が染み込んだ買い替えできない財布ですので、
塗装など美観を整える加工は出来る限り避けながら、
現状のまま復活させます。

 

 

 

 

 


外面やカードポケットにあるロゴマークも残さなければ・・・・

この状態の革を再利用しようと考える修理店なんか常識ではありませんが・・・・

 

 

 

 


小銭入れ部の当て布を取り除くとビックリ状態。

外面革と刻印のあるポケットと小銭入れのパーツは重要パーツですので、
ボロボロ状態の小銭入れも出来る限り再利用してみます。

 

 

 

 

 


内張りの合成皮革もボロボロ。

この辺りは合成皮革から本革に変更して贅沢仕様にします。

 

 

 

 

 


元の素材を出来る限り活用しながらリニューアルリペア加工の完了です。

塗装加工などもせずにクリーム磨きだけに留めて、
買い替えできない財布の構造面を丈夫に修復しました。

 

 

 

 

 


外周のヘリ返し革も復活。

 

 

 

 

 


折り曲げ部や外周のヘリ返し革が復活して縫製可能になりました。

 

 

 

 

 


折り曲げ部も同様に。。。。。

 

 

 

 

 


合成皮革部は本革仕様で作成。
新品時より丈夫で贅沢仕様です。

 

 

 

 

 


小銭入れも元の素材を磨きながら当て布部を本革で部分作成することで、
素人修理したことも思い出せるように。。。。

 

 

 

 


小銭入れも内張りは本革仕様です。

 

 

 

 


カードポケットのロゴマークも残しています。

 

 

 

 

 


出来る限り元の素材を活用しながら塗装加工なども避けて、
別の財布にならないようにリニューアルリペア加工しています。

しかし、内張りが本革仕様になったことや各パーツを強化したことで、
変形型崩れも補正され構造的には新品時より丈夫に復活しています。

技術的な問題もあり他店様では断られてしまう状態でしたが、
祖母様からプレゼントされた大切な財布を補修しながら使用してきたと、
お聞かせいただきましたので悪戦苦闘しながら復活させました。

今後は労わりながら大切にご愛用ください。

 

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グッチのファスナー交換


大きなグッチのウエストバッグです。

 

 

 

 

 


ファスナーが破れています。

 

 

 

 

 


内布天部にヤブレも見られます。
生産時に内布の折り返し寸法が不十分だったことも考えられます。

 

 

 

 


ファスナー交換完了です。

 

 

 

 

 


内布も補修して縫い直しましたので開閉がスムーズです。

 

 

 

 


当社では最高品質のファスナーを使用してファスナー交換しています。
すべりが良いので丁寧に使用すれば長く良い状態を維持できます。

大切にご愛用ください。

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オーストリッチの補色


脱着可能なショルダーベルトも付いた大きなオーストリッチのバッグです。

オーストリッチ(ダチョウ革)の点々模様(クイールマーク)は、
太い羽根が生えていた部分です。

羽を抜いた部分ですからクイールマークの中央には穴が空いています。
クイールマークを叩くなど圧をかけることで出っ張りを抑えながら穴を塞いでいます。

クイールマークはダチョウの背中部分だけで革全体の40%程度しかありません。
素材が吟味されたバッグであることがわかります。

 

 

 

 

 

 

 


大きなバッグですので底角4か所は擦れが見られます。

 

 

 

 

 


カブセの外周も擦れやすい部分です。

 

 

 

 

 


底面には大きな白い汚れが付着しています。

 

 

 

 

 


簡単には取り除けそうもありません。

 

 

 

 

 


あまり使用していないワインカラーのショルダーベルトと比較すると、
持ち手や本体は色褪せていることがわかります。

汚れを取り除いて擦れ部を整える補修のあと補色加工を施します。

 

 

 

 

 


手垢汚れを取り除くと持ち手の擦れ具合が鮮明に。。。。

 

 

 

 

 


革の繊維が毛羽立っていますので補修加工で整えます。

 

 

 

 

 


カブセ外周の擦れも同様に。。。。

 

 

 

 


底角の擦れ部も汚れを取り除きました。

 

 

 

 

 


底面の白い汚れも、かなり強力に取り除きました。

すでにワインカラーは剥げていますが、
これ以上加工すると革の表皮にダメージが出ますので・・・・

 

 

 

 

 


外面のクリーニングと擦れ部の補修と色褪せの補色加工の完了です。

 

 

 

 

 


薄い小豆色のように色褪せていましたがショルダーベルトと同色に復活です。

 

 

 

 


底角の擦れも目立たなくなりました。

 

 

 

 

 


底面の大きな白い汚れは跡形もなく改善です。

 

 

 

 

 

 


底角などの擦れや色褪せは使用していれば避けられない損傷です。

良い素材を贅沢に使用したバッグですので早めのメンテナンスを繰り返しながら、
出来る限り良い状態を保ち大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

本日バッグを受け取りました。
三つとも現役の顔を取り戻して帰ってきて感激です。
どのバッグもお願いしていた以上の事をしていただいた様子が
うかがえて感謝しております。
バンブー用のベルトもありがとうございます。
古くても良い物をキレイめに使いたいという願いがかないました。

この度は本当にありがとうございました。

香川県 N 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
20日月曜着指定で発送していましたが、
すでに到着しましたようで申し訳ありません。

丁寧に活用すれば、まだまだ活躍してくれるバッグたちですので、
大切に長くご愛用ください。

OLD GUCCI


年代物のグッチのショルダーバッグです。

 

 

 

 


ショルダーベルトなど革パーツは色褪せや擦れが見られます。

 

 

 

 

 


コバ面の塗料も剥がれています。

 

 

 

 

 


カブセ外周のコバ面も同様に。。。。

 

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 

 


カブセの大きなベロ革など革パーツには引っかき傷が見られます。
深い傷は色褪せを補色するだけでは改善しません。

 

 

 

 


底面も同様に。。。。

 

 

 

 

 


マチ底も同様に。。。。

 

 

 

 


カブセの付け根にも擦れが見られます。

余談ですが負担が掛かるカブセの付け根ですので、
強度や耐久性を考慮したデザインと構造です。

 

 

 

 

 


カブセ天部などの芯材は劣化していて変形しています。

 

 

 

 


今回は外面革パーツの補修補色加工のみのご依頼ですが、
カブセの内側も引っかき傷が多数見られます。

 

 

 

 

 

 


正面中央のカブセの差し込み部も擦れやすい部分です。
汚れを取り除いてみると・・・・・

 

 

 

 


出っ張った部分や外周は表皮が剥がれていることがわかります。
擦れ部を整えたあと補色します。

 

 

 

 

 


外面の革パーツの補修補色加工の完了です。

 

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 

 


底マチも改善。

 

 

 

 


こちら側も同様に。。。。

 

 

 

 

 


多数の引っかき傷も目立たなくなりました。

 

 

 

 

 


カブセ付け根の擦れも同様に。。。。

 

 

 

 

 


ショルダーも色褪せが改善してコバ面も仕上げ直しています。

 

 

 

 


残念すぎたカブセの裏面も少し改善させておきました。

 

 

 

 


古い品ですの芯材の劣化など耐久性に不安があります。

丁寧に取り扱いながら出来る限り良い状態を保ちながら、
大切にご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

本日バッグを受け取りました。
三つとも現役の顔を取り戻して帰ってきて感激です。
どのバッグもお願いしていた以上の事をしていただいた様子が
うかがえて感謝しております。
バンブー用のベルトもありがとうございます。
古くても良い物をキレイめに使いたいという願いがかないました。

この度は本当にありがとうございました。

香川県 N 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
20日月曜着指定で発送していましたが、
すでに到着しましたようで申し訳ありません。

丁寧に活用すれば、まだまだ活躍してくれるバッグたちですので、
大切に長くご愛用ください。