ルイヴィトンM63732長財布の合成皮革の劣化

lv m63732 (1)
ルイヴィトン エピの長財布M63732 です。
とても綺麗な状態ですが、毎日14年間使用されてきた品です。

こんな感じで使用できる方は希ですが良い財布を使用するためには
丁寧に正しく使用することが最も重要であることの見本です。

 

 

 

 

lv m63732 (2)
内側もビューティフルです。

自分の財布を修理するのは嫌なので比較的綺麗に使用しているのですが、
久しぶりに負けた。

お見事です!

 

 

 

 

lv m63732 (3)
大切に使用していても14年間ですから避けられない損傷もあります。
折り曲げ部は革が擦り切れて穴が空いているようです。

 

 

 

 

lv m63732 (4)
毎日、触れる折り曲げ部付近は色あせが見られます。

この部分をみると14年間使用してことがうかがえますが、
丁寧に使用されていますので革の繊維が露出するような損傷もなく、
とても良い使い込んだ感がでています。

 

 

 

 

lv m63732 (5)
天部だけが見えている後側のポケットは波打ちが見られます。

これだけ綺麗に使用できる方ですので、
後側のポケットが変形するなんて、なんか違和感がありますねぇ~。

 

 

 

 

lv m63732 (6)
内張りの合成皮革が劣化しています。

今回は内張りの合成皮革を本革で張り替える加工を承りましたので、
解体して合成皮革を取り除きます。

 

 

 

 

lv m63732 (7)
いつものように全バラ解体し合成皮革の内張りを取り除きました。

 

 

 

 

lv m63732 (8)
違和感があったポケットです。
前面のポケットを取り外してみると・・・・

 

 

 

 

lv m63732 (9)
後側のポケットは革がシワシワで変形してヨレヨレです。

 

 

 

 

lv m63732 (10)
裏側から見てみると他のポケットの部材と比べても一目瞭然で色が違います。

エピ革も含め、この財布の素材は牛革に型押し加工して模様を付けた素材です。
型押し加工は革の表面全体を均一な模様にできるメリットがあります。

大きな牛革から傷やシワなどを避けながらパーツを切り取る作業は
熟練した技術が必要です。
しかし、傷やシワを目立たなくした型押し革は素人でもパーツが切り出せます。

天然革ですと傷やシワなどで半分近く使えない部分がでますが、
型押し革ですと廃棄する革が激減します。
その上、大量生産しても表面上は均一な製品に仕上がるメリットも生まれます。

しかし、動物の革は背中とお腹では革質が異なり、
お腹周りの革は背中に比べるとブヨンブヨンのダルンダルンなんです。
表面上は型押し加工で均一に仕上げられていても、
革質がブヨンブヨンのダルンダルンだと今回のポケットのように型くずれします。

 

 

 

 

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折り曲げ部の擦り切れ穴です。

14年間、毎日使用していていれば避けようのない損傷ですね。
感動するほど丁寧に使用されていますのでゴソゴソしておきます。

 

 

 

 

lv m63732 (12)
劣化した合成皮革の内張りを取り除き加工完了です。

 

 

 

 

lv m63732 (13)
片側しか縫製されていない前面ポケットのみ赤色の本革でリクエストに応えました。
このポケットはチラっと内側が見えるのでオシャレです。

その他の内張りは黒の本革で張替えました。
ペラペラの合成皮革から本革に張り替えたことで、
型崩れしていたポケットも、かなり改善したようです。

革質までは変わりませんが・・・・

 

 

 

 

lv m63732 (14)
今回の損傷は経年劣化と避けようのない使い傷みです。
ご使用方法に改善するところはありませんので、
これまで同様に大切にご使用ください。

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ルイヴィトンM61960 小銭入れの修理

lv m61960 (1)
ルイヴィトンM61960 馬蹄型の小銭入れです。

使いやすさやデザインなどの好みは人それぞれですが、
品質や作り込みは他の小銭入れとは別格のアイテムです。

 

 

 

 

lv m61960 (2)
長年のご使用でベロ革部はモノグラム地に亀裂が見られます。

 

 

 

 

lv m61960 (3)
外周は糸が擦り切れてパーツが外れています。

 

 

 

 

lv m61960 (4)
折り曲げ部はモノグラム地の欠損も見られますねぇ~

 

 

 

 

lv m61960 (5)
今回は加工しませんが前ポケットは合成皮革の内張りが劣化しています。

 

 

 

 

lv m61960 (6)
ベロ革部は内張りを剥がして強化芯材を入れ込みます。

 

 

 

 

lv m61960 (7)
ホツレ部だけを縫い直す予定でしたが外周はすべて縫い直します。

この小銭入れは手縫いでなければ縫い直すことができません。
そのあたりが高品質な小銭入れである最大の理由ですね。

 

 

 

 

lv m61960 (8)
ベロ革に強化芯材を入れ込み外周を手縫いで組み立て直しました。
コバ塗料も仕上げ直しましたのでスッキリです。

 

 

 

 

lv m61960 (9)
小銭入れだけでも10種類以上があるルイヴィトンですが、
小銭入れの中では極端に高額な価格設定です。

手間がかかり製造が難しい商品が次々に廃盤になっている中、
モノグラム地や革の素材品質は別にして、
現在もこの小銭入れを製造しているのは不思議なことです。

似たような馬蹄型の小銭入れは多数ありますが、
この小銭入れは別格です。

ルイヴィトンには頑張って生産を続けて欲しいアイテムです。

 

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Hunting World の内張り交換

hunting world (1)
とても珍しいハンティングワールドのワンショルダーバッグです。

 

 

 

 

hunting world (2)
ベルトを金具ループに通してカブセを留めるシンプルでワイルドなデザインです。

 

 

 

 

hunting world (3)
頑丈で格好良い金具です。

 

 

 

 

hunting world (4)
カブセを開いてみると内側は別の意味でワイルド!
バッグを解体して内張りを作成交換します。

 

 

 

 

hunting world (5)
カブセとマチの縫い合わせ部に亀裂が見られます。

負担が掛かる部分ですので大きく裂ける前に復元強化加工で丈夫に仕上げます。

 

 

 

 

hunting world (7)
いつものように解体からスタートです。

このバッグの構造で内張りが剥がれることは少ないのですが、
マチ部材の内張りは完全に剥がれていますねぇ~?

 

 

 

 

hunting world (8)
バッグの作り込みもワイルドだったようで・・・・
内張りの布が外周ステッチまで寸法が足りていません。

内張りに縫い穴が空いていない部分が多くあり、剥がれていたようです。

 

 

 

 

hunting world (10)
長年の間、頑張ってくれた内布をすべて取り外しました。
マークワッペンやファスナーなどを移設しながら内張りを作成していきます。

その前に・・・

 

 

 

 

hunting world (11)
ワンショルダーの下側の付け根を裏側から見たところですが、
当社的には、かなり不安な構造で限界を迎えています。

この部分も丈夫に強化して組み立て直します。

 

 

 

 

hunting world (12)
亀裂が見られたマチの天部を強化するために手縫い紐をほどいています。
将来的には紐交換も必要ですが、違う色で縫い直すのもお洒落かな?

 

 

 

 

hunting world (13)
こちら側に亀裂は見られませんでしたが、
負担が掛かる部分ですので両側とも強化加工しておきます。

 

 

 

 

hunting world (15)
ショルダー付け根部の強化加工の完了です。
見た目は元通りで加工の詳細は秘密ですが、かなり丈夫になっています。

 

 

 

 

hunting world (16)
組み立てると撮影できないので・・・・
しっかりと外周のステッチに縫い込まれるように内張り作成の完了です。

 

 

 

 

hunting world (17)
格好良いバッグでしたので解体したついでに型紙をおこして自分用に作成しようかと
考えましたが、味のあるループ金具や金属製のマークワッペンが無いとね~
このバッグの雰囲気は出せません。

使い込んだ雰囲気を楽しむワイルド系のバッグですが、
出来る限り良い状態を保ちながら長く愛用ください。

 

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(お手紙紹介です)

有限会社レザークリエーション 様

お世話になっております。
本日、バッグを受け取りました。

早く仕上げて頂き、又、とてもきれいな状態になり、
主人は、大変喜んでいました。

早速、ブログも拝見させて頂きました♪
どうやって解体するのかな?とずっと気になっていたのですが、
わかりやすい説明と画像で工程を見ることができ、
とても楽しく拝見させて頂きました♪

この度は、とても迅速で丁寧な対応をして頂きました事、
心より感謝しております。
今後、またお世話になる事があるかと思いますが、
その際はどうぞよろしくお願い致します。

兵庫県 T 様

お受け取りのご連絡ありがとうございます。

残念な状態になっていましたが、基本的には丈夫なバッグです。
格好良くお洒落なバッグですので大切に長くご愛用ください。

ありがとうございました。

CHANEL 角部の擦り切れ

chanel surikire (1)
ビンテージ感が漂うシャネルの布地マトラッセです。
底角と上角の計8箇所が擦り切れて布地が破れています。

 

 

 

 

chanel surikire (2)
画像ではわかりにくいですが中の芯材が見えている状態です。

 

 

 

 

chanel surikire (3)
こちら側の2箇所も同様に。。。

 

 

 

 

chanel surikire (4)
底角はもっと重症です。

ジーンズの膝が少し破れると、たちまち大きく穴が広がってしまうのと同様で、
布の織りがホツレて拡大し、このままの状態をキープすることは困難です。

 

 

 

 

chanel surikire (5)
こちら側も同様に。。。。
本体を解体して裏側から強化しながら縫い込んでしまうのがベストなんですが・・・

 

 

 

 

chanel surikire (6)
こちらの底角は完全に布地が擦り切れて欠損して芯材が飛び出しています。

 

 

 

 

chanel surikire (7)
底角は強化縫込み加工を施し、天部は本革でテーピング加工して、
傷を隠しながら高級感も同時にアップさせる方法をご提案しましたが、
今回は傷がこれ以上悪化しないように補修加工のみを承りました。

 

 

 

 

 

chanel surikire (8)
擦り切れて布地が欠損し芯材が露出した部分を形成しながら、
布地の繊維がほころびて拡大するのを抑えました。

 

 

 

 

chanel surikire (9)
画像は、どアップですが布地が破れた繊維の毛羽立ちが無くなりましたので、
凝視しない限り目立たなくなっています。

 

 

 

 

chanel surikire (10)
古いモデルだけに丁寧に作りこまれた良い品で、
スッキリしたデザインは飽きのこない長く使えるバッグです。

大切にご使用ください。

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VUITTON Moskova M30034 ビジネスバッグのリニューアルリペア加工

lv moskova m30034 (1)
VUITTON Moskova M30034 ビジネスバッグです。
古い品ですが丁寧に使用されている印象です。

リニューアルリペアで各部を強化しながら長く愛用いただける状態に仕上げます。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (2)
丁寧に使用されていても底角の損傷は避けることができません。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (3)
コバの塗料はベタツキ劣化も発生しています。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (4)
前面のLV刻印マークの付近に赤い汚れが・・・・

マークの近くだけに目立ちますが古い汚れなので染み込んでいる様子です。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (5)
後面にも同様の汚れが・・・・

 

 

 

 

 

lv moskova m30034 (6)
機能的には問題ない状態ですが錆びて変色しています。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (7)
2ブロックに分かれた構造ですのでマチも2つあります。
底角マチの縫い合わせ部はこのバッグの鬼門ですので解体して強化します。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (8)
後面の大きなポケットは便利で重宝しますが・・・・

 

 

 

 

lv moskova m30034 (9)
内張りの合成皮革が劣化しているようです。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (10)
内ポケットも同様に。。。。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (11)
とても丁寧に使用されているのに時間経過だけで合成皮革は劣化します。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (12)
後ポケットを解体したところです。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (13)
内側のポケットもバラバラに。。。。

合成皮革部分は全て本革に交換してベタツキ劣化しないようにします。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (14)
ポケットを取り外した部分ですがポケットの組み立てるためには、
縫い付け部も解体しなければ裏側までステッチが出てしまいます。

 

 

 

lv moskova m30034 (16)
底マチ部も解体して内張りの革を剥がして強化加工を施します。

 

 

 

 

 

lv moskova m30034 (15)
元々、強化芯などは入れられていない構造ですが、
内張りの革が縫い合わせ部先端のステッチまで届いてません。

解体して正解でした。。。

 

 

 

 

 

 

 

lv moskova m30034 (17)
金具類も取り外し、持ち手や付け根革も解体しました。

やりすぎでしょうか?

 

 

 

 

lv moskova m30034 (18)
負担が掛かる付け根革は一枚革を折り曲げた構造です。

黒く細い布テープが補強のために貼り合わせてありました。
当社としては不安な構造ですので頑丈に強化します。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (19)
一枚革の裏側は繊維が荒く強度もないので、
専用の機械で取り除きました。

裏側には強化芯材と本革を貼り合わせて頑丈にします。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (20)
こちらはペンホルダーですが接着が剥がれていましたので、
強化して組み立て直しておきます。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (21)
もう一つ強化が必要な重要箇所はカブセの付け根です。
小さな補強材ですがカブセの付け根には入れられていました。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (22)
とても小さなパーツですが、あるとないとでは大違いです。
この部分も、もう少し丈夫な強化芯材に交換して強度アップさせます。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (23)
お役御免の合成皮革の内張です。
ベタ付き汚れが対面の革に色移りしていて大変でした。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (24)
サビサビの金具類も頑張って磨きます。

一気に全部磨くと手がボロボロになりますので、休憩しながらコツコツと。。。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (25)
各部の強化や内張り交換などリニューアルリペアの完了です。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (26)
付け根革も頑丈で刻印入りカシメ金具も元通り再生しています。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (27)
底マチは8箇所すべてに強化加工を施して組み立て直しています。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (28)
後ポケットの色移り汚れもなくなり本革仕様に品質アップです。

 

 

 

 

 

lv moskova m30034 (29)
刻印付近や後面の赤い汚れも、なんとか取り除くことができました。

 

 

 

 

lv moskova m30034 (30)
サビサビだった金具類も磨いておきましたので、気持ちよくご使用いただけます。
しかし、見た目の改善はともかく、2度とベタ付き劣化しない内張りや
各部の強化加工がリニューアルリペア最大のメリットです。

強度アップは写真じゃ伝わりませんが、
引き続き大切にご使用になりながら体感下さい。

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(お手紙紹介です)

本日、バッグを受け取りました。

きれいに仕上げていただき、お願いしてよかったです。
さらに愛着も出て、大切に使いたいと思います。
ブログを拝見するととても丁寧に扱っていただいたことがよくわかります。

今回はいろいろとありがとうございます。
また折を見て、別のバッグの修理をお願いすることになると思いますが、
今後もよろしくお願いいたします。

東京都 A 様

お受け取りのご連絡ありがとうございます。
お見積りをお伝えした後のご返答や加工完了後のお手続きなど、
常に迅速にご対応いただいたこと誠に感謝しています。

高品質時代に作成された良いバッグですが、
何より丁寧に使用されている事で良い状態を保たれています。

今回のお預かりしたバッグのように、
大切に使い続けることは簡単なようで難しく、実行できる方は希です。
これまで同様、大切に長くご愛用ください。

グッチ長財布の外周テーピング交換

gucci la bagagerie (1)
グッチのキーケースとラ・バガジェリーの加工は既に掲載していますので、
今回はグッチの長財布の外周テーピング革の交換です。

 

 

 

 

gucci la bagagerie (2)
テーピング革は擦れ易い外周ですので損傷は避けられません。

テーピングは消耗部品と考えて本体にまで損傷が及ぶ前に定期的にメンテナンスすると、
財布全体が良い状態に保て長持ちします。

 

 

 

 

 

gucci la bagagerie (3)
折り曲げ部付近は本体の繊維が出てきていますので、そろそろ限界域ですね。

 

 

 

 

gucci la bagagerie (4)
ガマ口の小銭入れの中を見れば頻繁に愛用されていることがわかりますが、
全体的にはとても良い状態で丁寧に使用されていることがわかります。

今回は外周のテーピング革を擦れに強い牛革仕様で作成します。
しかし、ガマ口金具が付いていますので外さなければ縫製できませんねぇ~。

 

 

 

 

gucci la bagagerie (5)
口金金具を取り外して限界を迎えたテーピング革を取り外しました。

 

 

 

 

 

gucci la bagagerie (6)
元は豚革のテーピングですが牛革仕様に変更しています。

オートバイレーサーが着用する革ツナギのほとんどが牛革仕様で擦れに強く、
牛革に変更したメリットが理解いただけると思います。

ただ、この財布は外面にほかの革パーツがないので違和感がありませんが、
外面に豚革パーツが付いたモデルでは成立しない加工です。

 

 

 

 

 

gucci la bagagerie (7)
テーピング革が牛革仕様になったことでキーケースとの相性が良くなりました。

お預かりした3点ともスッキリしましたので気持ちよくご使用いただけます。
大切にご使用ください。

 

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