マトラッセ再生


35年前に購入されたCHANELです。

丁寧に使用されていた印象ですが外周パイピングよりも、
全体が凹んだ状態で変形が見られます。

 

 


底角などには擦れが見られます。

 

 

 


カブセ外周も同様に。。。

 

 

 


チェーン擦れが擦れが見られ全体に色あせています。

 

 

 


古い品ですので金具にはメッキの剥がれだけでなく、
ポツポツと錆や腐食が発生しています。

 

 

 


良い状態に見えますが芯材が劣化していて使用不可能な状態です。
パーツや縫い目の隙間から細かな粉が出てきます。

 

 

 


底面もボコボコに変形。

 

 

 


基本的に修復不可能な状態ですが最高品質時代のバッグですし、
とても丁寧に使用されていますのでリニューアルリペアで、
再び活用できるように改善させます。

 

 

 


ボール紙の芯材はヨレヨレでマトラッセの芯材は粉々です。

 

 

 


ボール紙の芯材を取除いてマトラッセを再生します。

 

 

 


小石のように固く硬化した芯材が粉を吹き出しながら
マラカスのような音がします。
全て取除くにはマトラッセを解体する必要があります。

 

 

 


劣化した芯材を全て取除きました。

 

 

 


前面も同様に。。。

今回は劣化して粉々にならない芯材を使用して組み立て直します。

 

 

 


各部の擦れや金具のメッキ加工も施してリニューアルリペアの完了です。

 

 

 


外周パイピングより凹んでいた変形も改善して活用できる状態に復活です。
2度と劣化した芯材の粉が出てくることもありません。

 

 

 


代用品に交換することも了解いただきましたが、
元の金具のままで復活させることが出来ました。

 

 

 


粉を吹き出しながらマラカスのような音が鳴っていたシャネルですが、
引き続き活用いただける状態に復活しました。

金具の再メッキ加工や擦れ部の補修補色で腐食や劣化の進行をとめて、
見た目も改善しています。

各部に強化加工も施しましたので丈夫になっていますが、
保管時はタオルなどを詰め込んで形状を整えて保管すると、
良い状態を保ちやすくなります。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

有限会社レザークリエイション様

ご連絡が遅くなりましたが、商品受け取りました。
この度は大変丁寧な修理、ありがとうございました。
母が35年前に購入したもので、
マトラッセの内部が劣化して粉が出てきてしまい修理をお願いするも断られ、
このまま使い続けるか悩んでおりました。
ブログにて同じ状態のバッグを修理している投稿を見つけ
思い切ってフルリペアを決断しました。
仕上がりは新品のバッグのようで本当に感動しました!
帰省することができた際には母にも実物を見て
驚いてもらいたいなと思っております。
本当にお願いしてよかったです。
自身のメンテナンスも注意しながら
大切に使わせていただきます。

 

東京都 N 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
二度とバッグから粉が出ることはなく、
マラカスのような音が出ることはありませんので、
大切に長くご愛用ください。

2022

新年です。

今年もよろしくお願いします。

1月3日に信号待ちしていると後ろから追突されてしまいました。

後面ドアとバンパーの交換が必要ですが本人は被害なし。

当り年になればと前向きに考えています。

車の運転をされる方は安全第一で今年も

頑張りましょう。

 

LVガマグチ財布


ルイヴィトン モノグラムのガマグチ財布(M61663)です。

ホック金具は変色していますが製造から23年年以上が経過した財布には
見えないほど良い状態に見えるのは最高品質時代の製品だからです。

 

 

 


内部材を見ると長く愛用されていたことがわかります。

擦れや汚れだけでなくボールペンによる大きな落書きが見られます。
20年以上前に1歳だった息子さんが書いたもので、
当時は残念な思いをされたのですが今は残しておきたい思い出です。

しかし、このまま擦れを放置していると革素材の劣化が早まります。
買換えることが出来ない最高品質時代の品なので出来る限り改善させたく、
しかし、ボールペン汚れを残しながらのリニューアルリペアは至難です。

 

 

 


古い品ですので部材ハガレや擦れなど各部に損傷は見られます。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


折り曲げ部は口が空き、ホツレも各部に見られます。

 

 

 


ガマグチの中はコインを入れるので表皮が剥がれ汚れが染み込んでいます。
マチの天部はコバ塗料がなくなり革も剥がれてヨレヨレ感があります。
口金金具はメッキのハガレだけでなく少し腐食しています。

 

 

 


バラバラに解体。
劣化した合成皮革の内張りは本革で作成して各部を強化します。

 

 

 


薄い革を貼り合せたマチ部材も強化芯材を挟み込んで組み立てます。

 

 

 


ガマグチの内側の汚れを取除くと表皮が剥がれた擦れが鮮明です。

 

 

 


口金金具は腐食を抑えるために再メッキ加工しました。

 

 

 


刻印ホックも研磨して付け直しリニューアルリペアの完了です。

 

 

 


擦れや汚れも出来る限り改善させました。

 

 

 


小銭入れの中も改善。

 

 

 


折り曲げ部など各部を強化しながら外周の擦れを補色して、
コバ面も仕上げ直しました。

 

 

 


思い出のボールペン汚れは残したまま擦れ部だけを改善させました。

擦れや汚れは改善させながらボールペン汚れだけを残すのは苦労しましたが、
思い出を残しながら劣化の進行を抑えられてよかったです。

 

 

 


見た目の改善よりもホツレなど構造面が改善したことと、
各部の強化加工で新品時より丈夫になったことが、
リニューアルリペア加工のメリットです。

出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

お世話になっております。
リニューアルリペアをお願いしていた財布を受け取りました。
とても20年以上前の物とは思えないほどキレイにして頂き、
本当にありがとうございました。
新品の頃より作りがしっかりしているような気がします。

ボールペンの落書きも残して頂き、
無理なお願いだったとは思いますが感謝致します。
消してしまえばもっとキレイになっていたとは思いますが、
落書きをしながら満面の笑みで「じーじ」と言っていた
息子の姿が未だに蘇ります(笑)
その笑顔とは対照的な落胆する私自身の感情も(笑)
その息子もついに成人式です。

財布は早速使っています。
20年ほど前はポイントカード類が非常に多く、
この財布では収納しきれず使わなくなった経緯があります。
今ではカード類はアプリに、決済も〇〇Payが主流となり、
コンパクトで使いやすいなと感じているところです。

まだ革が硬くやや使いにくさはありますが(それも醍醐味ですが)、
馴染んでいく過程も楽しみたいと思います。

リペア過程の様子もHPで拝見しました。
なかなか大がかりな修理だったんですね。
しかし古い物でもここまで蘇るなら、
出しても惜しくないですね。
新しいものが欲しいわけではないので。

それでは、またリペアの機会がありましたら
是非よろしくお願い致します。

この度は本当にありがとうございました。

 

長崎県 S 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
これからも安心して活用いただけるように、
丈夫にしています。
買換えることが出来ない最高品質時代の財布ですし、
思い出が詰まった品ですので、
少しずつ馴染ませながら大切に長くご愛用ください。

カルティエ修理


使い込まれたカルティエのショルダーバッグです。

カブセ天部が鋭角に折れ曲がりショルダー付け根が切れて、
各部に擦れや色あせが見られます。

 

 


負担が掛かるショルダーベルトの手元は切れて使えない状態です。

 

 

 


負担が掛かる部分ですので反対側も切れています。
ショルダー手元は復元強化加工で解体して丈夫に強化しながら再生します。

 

 

 


各部に擦れがありメッキが剥がれたマグネットも変形してます。

 

 

 


後面も全体に擦れがあり汚れで変色しています。

 

 

 


使い込んだ擦れだけでなく引っかき傷も多数見られます。
最高品質時代のバッグだけに残念な状態です。

 

 

 


ショルダーベルトも同様に。。。

 

 

 


内ポケットの天部も布地が擦り切れて白い芯材が露出しています。

 

 

 


ショルダーを取り付ける金具でマチの布地も破れています。

 

 

 


底面もヤブレや擦り切れがあり十分に活躍してくれたバッグであることが
わかります。

 

 

 


引き続き活用いただけるようにリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


縫い合わせ部や金具で擦れる部分だけでなく擦り切れた部分があります。

 

 

 


マチ部分の内布は耐久性を考慮して本革で作成交換します。

 

 

 


カブセ付け根の縫い合わせ部などに見られた亀裂なども、
復元強化加工を施しリニューアルリペア加工の完了です。

鋭角に折れて変形していたカブセ天部も補正して強化しています。

 

 


スレスレだったロゴワッペンも解体して芯材交換しています。

 

 

 


最高品質のマグネット金具に交換して各部の擦れも改善させました。

 

 

 


負担が掛かるショルダー手元は復元強化加工で丈夫に復活。

 

 

 


擦れや引っかき傷も出来る限り改善させてコバ面も仕上げ直しています。

 

 

 


マチ部の内張りが本革になったことで高級感と強度が上がりました。

 

 

 


擦り切れて破れていたポケット天部もテーピング革を追加して、
耐久性と高級感が増しています。

 

 

 


活用すれば擦れや汚れは避けることが出来ませんが、
構造的には新品時より丈夫に復活しています。

丁寧に活用すれば長く愛用いただける状態になりましたので、
大切に長くご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

ケリーウォレット


エルメスのケリーウォレットとクロコ革のショルダーバッグです。

 

 

 

 


クロコのバッグは部材の隙間から茶色い粉が出てきます。
古い品ですので芯材が劣化しているようです。

 

 

 


芯材が劣化するとクロコ革はフ割れが発生しやすくなります。

 

 

 


ショルダーベルトの付け根付近は負担が大きく切れやすい部分です。

 

 

 


反対側の付け根付近も同様に。。。

 

 

 


メッキが剥がれたロゴマークの下からも粉が出ます。

 

 

 


各部に糸の擦り切れホツレも見られます。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


本体正面は大きく凹んで変形しています。

芯材の劣化もありますが強く押し込む必要があるホック金具が、
本体を変形させる要因ですので対策が必要です。

 

 

 


ケリーウォレットはカブセを解体してショルダーベルトを取り付けます。

 

 

 


負担が掛かるショルダーベルトの取り付け部は強化加工が必要です。

 

 

 


クロコのショルダーバッグはリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


ボール紙を継ぎ接ぎした芯材が入れてあります。

 

 

 


合成皮革の内張りに付着しているのが隙間から出ていた劣化した芯材の粉。

 

 

 


ショルダーベルトも本体もクロコ革だけになるまで解体。

 

 

 


ショルダーは切れた部分を再生しながら強化します。

 

 

 


クロコショルダーバッグのリニューアルリペアと
エルメスのケリーウォレットのショルダーベルトの作成完了です。

 

 

 


各部を強化しながら全ての芯材を作成交換して、
合成皮革素材の内張りは本革で作成交換しました。

 

 

 


復元強化加工で切れていたショルダーは丈夫に再生。

 

 

 


芯材交換で後面もスッキリ。

 

 

 


マチも同様に。。。

 

 

 


大きく変形していた前面も強化しながら変形を補正してスッキリ。
ホックのように破損しないマグネットロック金具に交換していますので、
カブセの開閉も楽になり変形を抑えることができます。

 

 

 


ケリーウォレットはカブセの中を強化してループ革とギボシ金具を追加。

 

 

 


作成したショルダーベルトを取り付けることが出来るようになり、
今後は便利に活用いただけます。

 

 

 


クロコのショルダーバッグは内側のロゴプレートなどもメッキして、
全体の強度も増しています。

ケリーウォレットも単純にショルダーを取り付けるのではなく、
各部を強化しながら脱着可能な仕様を選択しました。

大切に長くご愛用ください。

 

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オールド カルティエ


年代物のカルティエのショルダーバッグと使い込まれたエピ小物です。

 

 

 


ルイヴィトン エピのパスケースです。
全体的に擦れや汚れがあり折り曲げ部は形が変わるほど欠損してます。

 

 

 


キーケースも表皮が剥がれた部分には汚れが染み込んで、
黒くなっています。

 

 

 


折り曲げ部は4カ所とも擦り切れて穴が空いています。

 

 

 


年代物のカルティエはカブセ天部が鋭角に折れ曲がっています。
芯材の劣化が考えられますのでリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


劣化したショルダーベルトは芯材交換で対応できるか思案します。

 

 

 


内張りは全体的にカビが発生しています。

 

 

 


パスケースの折り曲げ部を解体して汚れを取除きました。
十分に活用された様子で基本的には手遅れ状態と言えます。

 

 

 


キーケースも縫い直すことすらできない状態まで悪化していますので、
手遅れ状態です。

折り曲げ部は傷みやすい部分ですので損傷を避けることは出来ません。
しかし、穴が空くまで放置すると修復が困難になり、
修理不可能と判断される修理店が多くなり直営店でも断られてしまいます。

 

 

 


合成皮革素材もベタツキ劣化して本体に色移りしています。

 

 

 


カルティエ解体。

 

 

 


内張りも高品質な本革で作成されています。

 

 

 


古いバッグですのでボール紙の芯材は全部交換します。

 

 

 


内ポケットも解体してカブセを差し込むループも解体して強化します。

 

 

 


年代物のバッグですので丈夫な芯材で構造面は丈夫に立て直します。

 

 

 


カビの発生は残念ですが丁寧に活用されてきたバッグです。

 

 

 


内張りを剥がして負担が掛かる部分には強化加工を施します。

 

 

 


エピのパスケースとキーケースの修理完了です。

折り曲げ部の擦り切れ欠損を復元強化加工で修復しながら、
擦れや汚れも出来る限り改善させました。

 

 

 


擦り切れ欠損がなくなり縫製できる状態に復活です。

 

 

 


劣化した合成皮革は本革で作成交換しています。
もちろん、本体への色移りも改善させました。

 

 

 


パスケースの折り曲げ部も強化しながら縫製できる状態に復活です。

 

 

 


オールドカルティエのショルダーバッグのリニューアルリペア完了です。

劣化したショルダーベルトも解体して強化加工を検討しましたが、
負担が掛かるパーツだけに作成交換を選択しました。

 

 

 


バックル金具もメッキして丈夫なショルダーベルトで安心です。

 

 

 


内張りのカビも消えてロゴプレートも再メッキ加工しました。
見た目の改善だけでなく各部に強化加工を施して組み立てています。

 

 

 


全ての芯材を交換しながら各部に強化加工を施し、
金具パーツは再メッキしながらショルダーベルトも丈夫に作成しています。

構造的には新品時より丈夫になっていますが、
買換えることが出来ない古い品であることに変わりありませんので、
出来る限り良い状態を保ちながら大切にご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索