金具の再生メッキ加工

gold plating (1)
バッグ本体からロック金具一式を取り外して、
チェーンショルダーは中革を分解しました。

 

 

 

 

gold plating (2)
チェーンとロック金具はゴールドメッキが剥がれて小傷やサビが見られます。
バッグ本体が綺麗でも金具がこの状態だと全体が残念に見えます。

 

 

 

 

gold plating (3)
本金メッキ加工の完了です。

バッグ修理店のメッキは簡易メッキが多く簡単に剥がれてしまいますが、
当社の再生メッキ加工は本金メッキですのでジュエリーの様に仕上がります。

新品時よりも高品質なメッキでクリアーコーティング加工も施していますので、
安心して長く愛用できますし見た目の高級感もアップします。

しかし、・・・
解体や組み直し加工も必要になり、使い古した金具の下処理加工などを考えると、
代用の新品金具に交換する方が安上がりです。

品質アップさせながら元の金具を再生したい場合にはお勧めですね!

 

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ヴィトン モノグラム・ティセ M56386の補修とクリーニング

lv m56386 (1)
2008年コレクションのモノグラム・ティセ /サック・レイユールPM です。
布地にアンティークっぽくモノグラム柄を樹脂コーティングした素材です。

 

 

 

 

 

lv m56386 (2)
こちらはマチに取り付けられた金具ループです。
白い革やオレンジと白のラインや多数の金具類などでデコレーションされています。

全体的に汚れが目立ちますのでクリーニング加工などを施します。

 

 

 

 

lv m56386 (3)
一枚目の画像では白く見えていたベルトも近くで見ると汚れが目立ちます。

 

 

 

 

lv m56386 (4)
革のループの下に隠れていた部分と比較すると白とは呼べない状態です。

 

 

 

 

lv m56386 (5)
ベルトの裏側は汚れないはずなんですが、表面よりも汚れて悲惨な状況。

本体に密着している裏側が汚れているということは本体が色落ちしている証拠です。

 

 

 

 

lv m56386 (6)
本体にペイントされたオレンジと白のラインも汚れが目立ちます。

 

 

 

 

lv m56386 (7)
バッグの後面です。
なんと!本体に大きな穴が空いています。

 

 

 

 

lv m56386 (8)
白いラインには他の汚れとは違う黒い汚れも目立ちます。

 

 

 

 

lv m56386 (9)
穴の中に見える内張りの焦げ具合からタバコの根性焼きのようです。
焦げた部分をハサミか何かで切り取った傷口ですねぇ~

汚れ具合だけでも使用するのをためらってしまう状態ですが、
フルにデコレーションされた複雑なデザインや色落ちするデリケートな素材ですので、
クリーニングすら不可能と診断される業者様が多いのでは?

大きなコゲ穴まで空いているとご依頼を承る方がどうかしている???

 

 

 

 

 

lv m56386 (10)
新品に戻すことなど不可能ですが、このままでは使用できませんので、
なんとか活用いただける状態に復活させたいと思います。

しかし・・・、損傷箇所はまだまだ沢山ありました。。。。

 

 

 

 

 

lv m56386 (11)
底角も擦り切れて大きな穴が・・・・

 

 

 

 

lv m56386 (13)
両側の持ち手はコバの塗料が完全に剥がれて革の繊維が毛羽立っています。
当然ながら白い革は手垢で汚れていて表面のクリーニングも必要です。

 

 

 

 

lv m56386 (14)
本体の擦れ傷も多数ありコーティングが剥がれて白い布地が露出しています。

 

 

 

 

lv m56386 (15)
薄い布地に薄く樹脂コーティングされた素材に耐久性は望めませんが・・・

 

 

 

 

lv m56386 (16)
マチ部も同様に。。。

 

 

 

 

lv m56386 (17)
オレンジライン部も同様に。。。

 

 

 

 

lv m56386 (18)
まずは左側の半分をクリーニングしてみました。

 

 

 

 

lv m56386 (19)
加工していない右側。

 

 

 

 

lv m56386 (20)
加工した左側。
全体的にはアンティークなイメージで作成された素材ですが差は歴然ですね!

 

 

 

 

lv m56386 (12)
ベルトの表側も半分だけクリーニング。

 

 

 

 

lv m56386 (21)
本体の色移りで汚れていた裏側も綺麗になりました。

 

 

 

 

lv m56386 (22)
ベルトの白さがもどるとスッキリ感がでますねぇ~

 

 

 

 

lv m56386 (23)
半分だけ未加工だった右側も、かなり復活しました。

 

 

 

 

lv m56386 (24)
表面のコーティングが剥がれて布地が白く露出していた部分も目立たなくなりました。

 

 

 

 

lv m56386 (25)
毛羽立っていた持ち手のコバ仕上げも完了です。

 

 

 

 

lv m56386 (26)
底角の穴空きも塞いで裏側から補強しています。

 

 

 

 

lv m56386 (27)
大きな穴が空いていた部分も同様に。。。
黒く焦げていた部分も補修しています。

 

 

 

 

lv m56386 (28)
通常のご使用で人目につくことはなくなりましたので活用いただけそうです。

 

 

 

 

lv m56386 (29)
コレクションモデルだけにレアなアイテムですが、
良い状態を保ち続けるのは難しいバッグです。

新品購入できない品ですので大切に長く愛用ください。

 

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コーチのショルダーバッグのクリーニング

co sd (1)
コーチのショルダーバッグです。

全体的に色あせて白っぽくなり小傷が目立つ状態です。

 

 

 

 

co sd (2)
ショルダーベルトの色落ちしていない部分と比較すると色落ち具合がわかります。

 

 

 

 

co sd (3)
擦れやすい底角は革の繊維が毛羽立っています。

 

 

 

 

co sd (4)
表皮が擦れて剥がれた部分は均一に染めることができませんし、
毛羽立った革の繊維が塗料で固まりザラザラしたヤスリのように仕上がります。

擦れが重症な部分は表皮を整える加工を施してから染め直します。

 

 

 

 

co sd (6)
わかりやすく手前の半分だけ補修補色をしてみました。

 

 

 

 

 

co sd (7)
後面は一気に仕上げて補修補色加工の完成です。
ショルダーベルトと比較しても同じ色合いに仕上がっています。

 

 

 

 

co sd (8)
ショルダーベルトやファスナーの引手革なども同様に仕上げています。

本革は色落ちするのを避けることはできません。
色落ちを防ぐには透明の樹脂塗料でコーティングする方法がありますが、
厚塗りすると革の風合いや質感が損なわれます。

革との付き合いが長いヨーロッパの人々のように大切に使い込みながら、
味のある風合いや雰囲気をアップさせるのが本革バッグの楽しみ方です。

まだまだ、活躍してくれるバッグの状態ですので大切にご使用ください。

 

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PRADA プラダ財布とバッグのクリーニング

prada set (1)
PRADAのバッグと財布です。

今の季節にピッタリのアイテムですが・・・・
まずは、財布の状態から見ていきます。

 

 

 

 

prada set (2)
財布のカブセ外周や底面など表面が擦れて革の繊維が露出しています。

 

 

 

 

prada set (3)
折り曲げ部も擦れ易い部分です。

 

 

 

 

 

prada set (4)
ファスナーポケットのある後面は全体的に薄汚れています。

 

 

 

 

prada set (5)
ボールペンのインク汚れもありますねぇ~。

 

 

 

 

prada set (6)
カブセを開けてみると全体的には綺麗に見えますが・・・・

 

 

 

 

prada set (7)
よく見ると全体的に薄汚れていることがわかります。

 

 

 

 

prada set (8)
続いて、こちらはバッグの底角付近です。

 

 

 

 

prada set (9)
反対側も同様に。。。。

 

 

 

 

prada set (10)
外周のパイピング革もご覧の状態です。

 

 

 

 

prada set (11)
持ち手も傷みやすい部分です。

 

 

 

 

prada set (12)
内側も小傷が目立ちます。

リゾート感満載のお洒落なバッグだけに、このままでは残念です。
バッグ・財布ともクリーニングしたあと傷を補修して補色します。

 

 

 

 

prada set (13)
財布のクリーニング完了です。

 

 

 

 

prada set (14)
スレスレだった外周も違和感なくなりました。

 

 

 

 

prada set (15)
底角付近も同様に。。。。

 

 

 

 

prada set (16)
ボールペン汚れもなくなり後面もスッキリです。

 

 

 

 

prada set (17)
スレスレだったバッグの底角やパイピング革も綺麗になりました。

 

 

 

 

prada set (18)
丁寧に使用していても底角は擦れ易い部分です。
白いバッグなので汚れが目立ってしまうのも避けようのないトラブルです。

 

 

 

 

 

prada set (20)
内側も補修補色加工の完了です。
大きく開くので出し入れ便利で大容量ですねぇ~

 

 

 

 

prada set (21)
各部に擦れ傷や汚れが目立つ状態でしたがスッキリしましたので、
この夏は大活躍してくれると思います。

白いバッグや財布は汚れが目立つアイテムですがオシャレ感はピカイチです。
大切にご使用ください。
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ルイヴィトン・ヴェルニの長財布の修理

lv vernis (1)
高級感と可愛さを併せ持つルイヴィトン・ヴェルニの長財布です。

発売当初はバッグの中で雑誌などに触れると色が移り2度と取れないなどの
トラブルが多いデリケートすぎる素材でした。

ここ数年で少し改良されていますが・・・・

外周のステッチから外側が濃い色に変色しています。
おそらく作成時の接着剤が原因ではないかと考えますが、
発売当初のヴェルニは黄色っぽく変色することがありました。

 

 

 

 

lv vernis (2)
色移りよりも最近の素材は表面が剥離する損傷が多いです。

傷みやすい折り曲げ部ですので縫製糸も擦り切れていますねぇ~

 

 

 

 

lv vernis (3)
こちらのサイドも同様に。。。。

 

 

 

 

 

lv vernis (4)
底の折り曲げ部は完全に糸が擦り切れ変色も気になるところです。

 

 

 

 

lv vernis (5)
ボールペンなどの汚れがついてしまうと取り除けないのは、
発売当初から同じです。

 

 

 

 

lv vernis (6)
この辺りも同様に。。。

綺麗な状態だとヴィトンの財布の中で一番かっこいいアイテムですが、
このままでは残念です。

しかし、デリケートすぎる素材ですので基本的には修理は不可能な素材です。

 

 

 

 

 

lv vernis (7)
折り曲げ部4箇所のステッチを縫い直して外周の変色や剥離部分を補修しました。

 

 

 

 

 

lv vernis (8)
表面の剥離やボールペン汚れなども見えなくなっていますが、
素材を変えずにクリーニングや補修加工で、
デリケートなヴェルニ素材が頑丈でタフな素材に変身することはありません。

しまい込んでいても損傷が出てくる可能性の高いデリケートすぎる素材です。
お洒落に活用したいヴェルニ財布としては残念な状態でしたが、
気持ちよくご使用いただける状態になりました。

出来る限り丁寧に扱いながら、諦めがつくまで使い倒すのが賢明ですね!

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OLD CHANELマトラッセの擦れ傷補修

ch matrasse cleaning (1)
オールドシャネルのマトラッセショルダーバッグです。

これぞCHANEL!と呼べる高品質時代のバッグですが、
この年代の品がこの状態で現存しているのが不思議なくらい良好です。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (2)
カブセ外周や本体の外周など擦れ易い部分は表皮が剥がれています。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (3)
底角は4箇所とも同様の状態です。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (4)
この辺りも同様に。。。。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (5)
後面の大きな板ポケットは昔からの定番。

 

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (6)
そのポケットの天部や外周はスレスレ状態で革の繊維が毛羽立った状態です。

柔らかいデリケートな素材ですので丁寧な取り扱いが要求される品ですが、
年代物としては良い状態を保っています。

 

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (7)
凝った作りのチェーンショルダーとセンターのロック金具も良好です。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (8)
金具の取り付けはビスではなく脚を折り曲げて固定する構造です。
30年近く経過した品ではないでしょうか?

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (9)
カブセを開けると色落ちは外周だけでないことが黒味の違いで一目瞭然です。

 

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (10)
スレスレだった外周は表面を補修して整えたあと補色しました。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (11)
後面も同様に。。。。

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (12)
底角も同様に。。。。

 

 

 

 

 

ch matrasse cleaning (13)
照明の関係でわかりにくいですが、
全面的に黒味をアップさせていますので使い込んだ感じはなくなり、
現在でも違和感なくご使用いただけます。

この年代のシャネルで良い状態を保った品は少なく、
貴重なバッグですので大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索