
HERMESのバーキン25です。
色も珍しいですがサイズが25センチですので小さくて可愛いアイテムです。

カブセに塗料のような汚れや白いシミ汚れが見られます。

持ち手はコバの塗料が剥がれて芯材も剥離して断面はミルフィーユ状態です。
コバ面の仕上げ直しだけで大丈夫そうに見えるのですが・・・・・

底角やパイピングなど全体的にスレスレ状態ですねぇ~

こちらの底角も同様に。。。。

両側のマチもスレスレです。

この辺りも同様に。。。。。

マチも山折になっている擦れ易い部分は色落ちが見られます。

正面の中央部には大きな擦れ傷が見られ他のスレ傷よりも深くて重症です。
南京錠をヒネリ金具にぶら下げていると必ず出る症状ですが、
しっかりとカブセを閉じてベルトも装着して正しいご使用なら南京錠は擦れません。
しかし、カブセを内側に折り込んだまま南京錠をぶら下げると本体に損傷が出ます。

綺麗に見えていた持ち手ですが手垢汚れを取り除くと損傷具合が明白です。
汚れを取り除かないで染め直しする業者が多いですが、
当社ではできる限り汚れを取り除いて本来の状態を確認したあと染め直します。

黒い汚れを取り除いた底角付近です。
革の表皮が剥がれて繊維が毛羽立っていますので表皮を整えて染め直します。

汚れを取り除き毛羽立ちを整えたところですが傷が深くて重症です。
どこまで回復するかトライしてみます。

今回は外面のみのご依頼ですが内側にも汚れが目立ちます。

内側も少しだけクリーニングしてしまいましたが、
持ち手や天部のコバ仕上げも完了しクリーニングの完了です。

構造上、持ち手の付け根付近は擦れやすい部分ですが、
綺麗に復活しています。

マチ部分も同様に。。。。

重症だった底角付近も整いました。

持ち手や南京錠で付いた擦れ傷も綺麗になり気持ちよくご使用いただけます。

高価なバッグでも愛用していれば擦れ傷や汚れは避けることができません。
早め早めのタイミングでメンテナンスを繰り返すことが賢明です。
大切にご使用下さい。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索