デビッド&スコッティ


デビット&スコッティの大きな手提げバッグです。

 

 

 


大きく重いバッグですので持ち手が傷みやすいです。

 

 

 


他店様で作製交換された持ち手が付いています。

 

 

 


コバ塗料が剥がれてしまうのは避けようが無い損傷ですので、
元の持ち手も同じ様な症状です。

 

 

 


元の持ち手を再生した方が良かったと思えるほど残念な革で、
持ち手交換されています。

 

 

 


他店様からは片方の持ち手しか返却されなかったとのことで、
当社で持ち手の作製交換をしました。

 

 

 


今回は本体天部やポケットなどと同じ構造で外周は革をヘリ返し、
コバ仕上げしない持ち手を希望されました。

スッキリ見えるように仕上げていますので薄い持ち手に見えますが、
実は元の持ち手より厚みがあり丈夫な構造に仕上げています。

 

 

 


ペンキを塗った様な革ではなく本体と同様の高品質な革を使用しています。

 

 

 


裏面はソフトな革で盛芯を入れて肩掛けしても優しい当り心地です。

 

 

 


基本的に負担が大きな持ち手は消耗パーツです。
これだけ大きく重いバッグなら持ち手の消耗も早くなるのは避けられません。

3種類の芯材を使用して丈夫な持ち手の構造に仕上げていますので、
出来る限り良い状態を保てるように大切にご愛用ください。

 

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グッチとダコタ財布


グッチとダコタの長財布です。

 

 

 


ダコタ長財布は全体に色あせや擦れが見られます。
表皮が擦れてなくなった部分は汚れが染み込みやすく黒くなっています。

 

 

 


後面も色あせだけで無く擦れ部に汚れが染み込んでいます。

使いやすく丈夫な財布だけにメンテナンスが遅れたと思いますが、
もっと早くメンテナンスする方が良い状態を保ちやすいです。

 

 

 


持ち歩きにくい状態ですので外面の補修補色加工を施します。

 

 

 


底の折り曲がり部は色が剥がれて手の脂分が染み込んでいます。

 

 

 


引き手革も触れる部分ですので手の脂分が染み込んで黒くなり、
革の接着が剥がれています。

 

 

 


底の折り曲げ部は糸が擦り切れていますので縫い直します。

 

 

 


グッチはテーピング革が擦り切れてGG柄布地が飛び出しています。

本体布地まで損傷が及ぶ前にメンテナンスするのが良い状態を保ちやすく、
テーピング革の作製交換はもう少し早いほうが安心です。

 

 

 

 

 


反対側の折り曲げ部も同様に。。。

 

 

 


角部も穴が空いて擦れは広範囲ですのでテーピング革を作製交換します。

 

 

 


カードの擦れ汚れは見られますが使い方は悪くないと思います。

 

 

 


外面のベロ革と内部材を比較すると擦れや汚れの違いが鮮明です。
革パーツの補色加工やGG布地のクリーニングは、
今回は見送られましたがベロ革とカブセのコバ面は仕上げ直します。

 

 

 


テーピング革を取り外すとGG柄布地の汚れ具合がわかります。

 

 

 


革に染み込んだ手垢汚れを出来る限り取除くと擦れが鮮明になります。

 

 

 


表皮が剥がれた部分は塗料を吸い込んでしまいますので、
補修加工を施したあと補色します。

 

 

 


ベロ革のコバ面を仕上げ直し外周テーピング革の作製交換の完了です。

 

 

 


カブセのコバ面も同様に。。。

 

 

 


ダコタ財布の外面の補修補色加工の完了です。

 

 

 


引き手革も接着とコバ仕上げだけで無く少し補修補色しました。

 

 

 


どちらの財布も使いやすく基本的に丈夫な財布ですので、
丁寧に使用すれば、まだまだ頑張ってくれます。

出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

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(お手紙紹介です)

有限会社レザークリエーション 御中

お世話になります。
昨日、財布2点を受領いたしました。
2点ともとてもきれいに修復していただき、
本当にありがとうございました。
またこれから、大切に長く愛用していきたいと思います。
ブログへ掲載されるのも楽しみにしております。
また機会がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

 

大阪府 I 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
バッグや財布の修理は人と同じで、
重症化させてからの治療よりも早めに処置する方が、
良い状態を保ちやすいです。
丈夫な財布ですので出来る限りよい状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

サンローラン巾着


サンローランの巾着バッグです。

 

 

 


綺麗な状態ですが・・・

 

 

 


ワンちゃんにガブガブされて破れています。

直営店に相談されたとのことですが修理不可能で、
当社に御依頼いただきました。

 

 

 


当社からは4通りの修理方法を提案させていただきました。
今回は口紐を通している天部を全交換する方向で御依頼いただきました。

口紐もガブガブされていたようですが直営店で交換されていました。
天修理修理は断りながら口紐交換に応じる直営店の感覚は、
当社では理解するのが難しいです。

 

 


柔らかく薄い素材で構造的にも丈夫とは言えないバッグですので、
当社で加工する部分は新品時より強度を上げながら作製します。

 

 

 


作製した天部は口紐を持ち手代わりにできる強度で作製していますので、
ショルダーを使用しないときは手提げとして活用できます。

擦れに弱く汚れが目立つ素材ですので取扱いに注意しながら、
ガブガブされないようにも気をつけてください。

綺麗な状態を保てれば、とてもお洒落なバッグですので、
大切に長くご愛用ください。

 

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(お手紙紹介です)
レザークリエーション様

先程受け取りいたしました。
重要な場所のあれだけの傷だったのに、
とても綺麗に直していただき感謝しています。
ありがとうございます。
大切に使用していきます。
愛用しているものはできるだけ長く使用していきたいので、
今後またお直しやリメイクをお願いすることがあるかもしれませんが
その時はどうぞよろしくお願いいたします。

 

滋賀県 S 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
出来る限り綺麗な状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

ゴヤールのトート


ゴヤールの大きなトートバッグです。

 

 

 


持ち手にビニールを巻いてお送りいただきましたが・・・

 

 

 


既に内側には劣化したコバ塗料の色移りが数多く見られます。
外面素材の裏面がキャンバス地ですので布地を単体にはできません。

 

 

 


前後面とも赤い塗料汚れが複数見られますが外面素材のことを考えると、
溶剤や洗剤を使用して取除くのはリスクが高いです。

 

 

 


ビニールを巻いていなかったストラップもコバ塗料が劣化しています。

 

 

 


ストラップのコバ塗料が糸に色移りしています。
本体を挟み込むように取り付けられた持ち手は構造的に強度不足。

 

 

 


コバ面を見ると負担が大きく切れてきそうな部分がわかります。
必ず切れてしまう部分ですので付け根は強化します。

 

 

 


持ち手やストラップを取り外し、付け根部は解体して強化します。
構造的に8カ所の強化加工が必要で手間が掛かる構造です。

 

 

 


片側の持ち手だけベタツキ劣化したコバ面の塗料を取除きました。

ベタツキの原因が塗料の問題なのか素材の問題なのか、
接着剤などの問題なのかわかりませんが、
ベタツキ劣化したコバ塗料を取除いて仕上げ直すのが、
元の持ち手のままで施せる最大限の加工です。

 

 

 


持ち手付け根の強化加工とコバ面の仕上げ直しの完了です。
心配な構造ですので内外の8カ所を強化して組み立て直しています。

 

 

 


ストラップも一度取り外し劣化した塗料を取除いて仕上げ直しています。

 

 

 


赤い塗料の色移りが目立っていた内側も出来る限り改善させました。

 

 

 


麻や綿の素材に塗料が染み込んだ状態で外面樹脂素材と一体ですので、
数倍の時間や手間が掛かりましたが加工前よりは綺麗になりました。

 

 

 


素材や塗料に問題が無いとすれば保管環境が考えられますが、
ベタツキ劣化の原因を特定するのは困難です。

風通しの良い状態で保管して高温多湿を避けるだけで、
塗料のベタツキ劣化の発生を抑えるには有効です。

大切に長くご愛用ください。

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LVとバーバリー財布


ルイヴィトン ダミエとエピの二つ折り財布とバーバリ財布です。
ハンドバッグはルイヴィトン エピ マルゼルブです。

 

 

 


エピの二つ折り財布は折り曲げ部に擦り切れ穴が空いています。

 

 

 


両側の折り曲げ部を解体して内張りを剥がして強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も同様に。。。

 

 

 

 


解体すると擦り切れ穴がよくわかります。

 

 

 


ダミエの二つ折り財布も折り曲げ部に損傷が見られます。
また、外周コバ面は塗料が剥がれています。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も同様に。。。
部材の剥がれもありますのでコバ面を整える補修が必要です。

 

 

 


内張りを剥がして強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


反対側も同様に。。。。

 

 

 


バーバリー財布は大きなシミ汚れや擦れが見られます。

 

 

 


外周のテーピング革は限界を迎えています。

 

 

 


テーピング交換のためには大きく解体する必要がある構造です。

 

 

 


内部材にも色あせや擦れや汚れが見られます。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


口金金具を取除き内部材を取り外してもテーピング革は外せません。

 

 

 


部材を単体になるまで解体してテーピング革を取り外すと、
折り曲げ部だけは織りがほどけるように傷んでいることわかります。

 

 

 


反対側の折り曲げ部も同様に。。。

 

 

 


エピのマルゼルブは中央に白い染みが目立ちます。
店舗などの入店時に手を消毒するエタノールが飛んでしまったようです。

 

 

 


財布の折り曲げ部の強化加工の完了です。

エピは擦り切れ穴を塞ぎながら強化して、
ダミエはコバ面を仕上げ直し内部材のホツレも縫い直しています。

 

 

 


マルゼルブの目立っていたシミ汚れも目立たなくなりました。

 

 

 


バーバリー財布もテーピング革の交換完了です。
折り曲げ部は強化加工も施しています。

 

 

 


擦れや汚れが見られた内部材も改善。

 

 

 


大きなシミ汚れも改善。

 

 

 


4点とも丁寧活用すれば、まだまだ活躍してくれる状態です。
大切に長くご愛用ください。

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ボッテガ財布の修理


エイ革で作成されたボッテガベネタのジッピーウォレットです。

 

 

 


テーピング革が擦り切れてボロボロでファスナー引き手革も切れてます。

 

 

 


テーピング革は各部に擦り切れ欠損が見られ作製交換が必要です。

 

 

 


この辺りはテーピング革が無くなり芯材が露出しています。
長年の使用でファスナーも摩耗して変色しています。

 

 

 


中のファスナーはエレメント金具が黒ニッケル色ですが、
使用頻度が高い外周ファスナーは下地が露出して茶色くなっています。

これ以上、摩耗が進むと開閉できなくなりますので、
テーピング革の作製交換と同時にファスナー交換します。

 

 

 


内部材とファスナーを取り外してもテーピング革は外せない構造。

 

 

 


この財布は、とても手間が掛かるテーピング革の交換になります。

 

 

 


内部材の裏側にはチップが取り付けてあります。
おそらく偽物には付いていないパーツです。

 

 

 


最高品質のファスナーを使用してテーピング革も作製交換完了です。

 

 

 


引き手革も復元強化加工で新品時より丈夫に復活させています。

 

 

 


最高品質のファスナーは高価ですが開閉がスムーズです。
スムーズに開閉できれば負担が少なく長持ちしますし、
使用していてもストレスが無く快適です。

擦れやすい外周のテーピングが傷んでしまうのは避けようがありませんが、
丁寧な取扱いと中身をスッキリさせることで良い状態を保ちやすくなります。

大切に長くご愛用ください。

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