old vuitton 財布の修理

lv 1991-7 (1)
1991年に製造されたL字ファスナー付き財布です。

 

 

 

 

lv 1991-7 (2)
当時の財布は内張りに本革が使用されていますので、
合成皮革のようなベタツキ劣化はありません。

 

 

 

 

lv 1991-7 (3)
カブセ側のポケットが2段とも破れて使用できない状態です。

 

 

 

 

lv 1991-7 (4)
内部材の角部なども擦り切れて芯材が見えています。

 

 

 

 

 

lv 1991-7 (5)
これまでの画像で長年酷使されてきたことがわかりますが、
この当時に生産されていたヴィトン製品は丈夫ですので折り曲げ部も綺麗です。

この頑丈さがルイヴィトンの最大の魅力と感じていたのは私だけでしょうか?

 

 

 

 

lv 1991-7 (6)
最高品質時代に作成された財布ですのでリニューアルリペアで復活させます。

 

 

 

 

lv 1991-7 (7)
ファスナー付き小銭入れを解体したパーツです。
複雑な構造ですのでファスナー交換すら不可能な業者が多いモデルです。

これで解体が完了ではなく内張りを剥がして強化加工などを施します。

 

 

 

 

lv 1991-7 (8)
小銭入れの内張りを剥がしてみると・・・・

型くずれ防止や強化のために、革と布芯がしっかりと貼り合わせてありました。
最近の商品では見られない構造ですねぇ~

 

 

 

 

 

lv 1991-7 (9)
頑張ってくれた布芯も限界を迎えていますので剥がし取って交換します。

 

 

 

 

lv 1991-7 (10)
内部材の汚れを取り除いたところです。
汚れが染み込んで黒くなっていた部分が白くなり表面の傷み具合が鮮明です。

 

 

 

 

lv 1991-7 (11)
負担がかかる部分には強化加工を施して内張りを新しい本革に交換します。

 

 

 

 

 

lv 1991-7 (12)
小銭れのマチ部材も負担がかかる部分です。

強化加工と内張りの張替えが終われば表面を補修補色加工して組み立て直します。

 

 

 

 

lv 1991-7 (13)
リニューアルリペアの完成です。

ポケット破れ部の復元強化加工や折り曲げ部の強化など
多くの箇所に強化加工を施して組み立て直しています。
ファスナーも新品交換して安心です。

 

 

 

 

lv 1991-7 (14)
小銭入れの内張りも新品になりマチ部材など各部には強化加工を施しています。

 

 

 

 

lv 1991-7 (15)
この時代のヴィトン製品を解体すると各部に丁寧な加工が施され、
モノグラム地や革素材の品質も良く感心させられます。

既に20年以上経過していますのでモノグラム地の縮みなどは見られますが、
今後も十分に活躍してくれる状態に復活しました。

2度と新品購入出来ない品質の財布ですので大切に長く愛用ください。

 

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ルイヴィトン 二つ折り財布の修理

lv 2001-9 (1)
ルイヴィトンの二つ折財布です。

 

 

 

 

lv 2001-9 (2)
折り曲げ部の損傷が重傷です。

 

 

 

 

lv 2001-9 (3)
モノグラム時には亀裂や欠損が見られます。

長い間、この状態で使用されていましたので、
モノグラム地が縮み、内側の革部材が飛び出したように見えます。

 

 

 

 

 

lv 2001-9 (4)
札入れの仕切りなど、内部材も重傷です。

 

 

 

 

lv 2001-9 (5)
内張りの合成皮革は劣化が始まっています。

上部のステッチをほどいてみると・・・・

 

 

 

 

lv 2001-9 (6)
内部材の折り返した革の上部は擦り切れて穴だらけです。

ここまでの状態で一般的には手遅れと認定される状態ですが、
今回はリニューアルリペア加工で復活させます。

 

 

 

 

lv 2001-9 (7)
まずは、いつものようにバラバラに解体しました。
劣化する合成皮革はすべて本革で作成します。

 

 

 

 

lv 2001-9 (8)
札入れに大きなシワが見られます。
外面のモノグラム地の縮み具合がわかる症状です。

折り曲げ部など外周もボロボロですが、このシワも出来る限り修正してみます。

 

 

 

 

lv 2001-9 (9)
小銭入れのカブセです。
折り曲げ部は本体だけでなく小銭入れにもあり、擦り切れて穴があいています。

 

 

 

 

lv 2001-9 (10)
こちらは、小銭入れの底角です。
同様に擦り切れて穴が空いています。

 

 

 

 

lv 2001-9 (11)
すべての部材に内張りがありますので一度剥がして強化芯材を入れます。

薄い革ですし新品のように柔軟性もありませんので破らないように慎重に!

 

 

 

 

lv 2001-9 (12)
各部を強化しながら本革仕様の内張りでリニューアルリペアの完了です。

 

 

 

 

lv 2001-9 (13)
ボロボロだった折り曲げ部にも強化芯材が入れ込まれています。

 

 

 

 

lv 2001-9 (14)
苦労しました。

 

 

 

 

lv 2001-9 (15)
擦り切れて穴が空いていた内部材の天部もスッキリしました。

 

 

 

 

 

lv 2001-9 (17)
大きなシワになっていた部分も、うっすらと型が残る程度に修正できました。

 

 

 

 

lv 2001-9 (18)
モノグラム地が欠損するまえにメンテナンスするのが最善ですが、
手放せないお気に入りの品だと気づいた時にはボロボロになっていることも。

かなり丈夫に仕上げていますが使い込むと馴染んできます。
中身を詰め込み過ぎると傷みが早くなりますので、
調整されることをお勧めします。

長年のご使用で一度は手後れ状態になった財布ですので、
大切に長くご使用ください。

 

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HERMES Beant-compact ベアンコンパクトの修理

Beant compact (1)
HERMES Beant-compact です。

 

 

 

 

Beant compact (2)
ベロ革はホツレがあり、外周からは毛が生えたように芯材が飛び出しています。
付け根のループ革も歪んで変形しています。

 

 

 

 

Beant compact (3)
傷みやすい折り曲げ部も糸が擦り切れて革が剥がれて口が空いています。

 

 

 

 

Beant compact (4)
同様に角部も傷みやすい部分です。

 

 

 

 

Beant compact (5)
内側の様子ですが各部に擦れや色アセが見られます。

 

 

 

 

Beant compact (6)
カードを重ねて入れると厚みが増し擦れやすくなります。

比較的カード類の少ない方でも一番下のカードポケットは多用する傾向で、
傷みが出やすいですね!

 

 

 

 

Beant compact (7)
小銭入れの中はお金で擦れて表面が剥がれ小銭の汚れが染み込んでいます。

 

 

 

 

Beant compact (8)
ベロ革を差し込むH金具の取り付け部は四角く革が膨れています。

金具を固定する台座が影響しているのですが・・・・
この辺りも含めて安心して長く使えるようにリニューアルリペアします。

 

 

 

 

Beant compact (9)
いつものように解体からスタートです。

 

 

 

 

Beant compact (10)
ベロ革の一部にエルメスでは使用しない接着剤が使用されていました。
プロの加工には見えませんのでご自身で接着したかな?

 

 

 

 

Beant compact (11)
ベロ革とループ革は強化芯材を入れ込んでシャキっとさせています。
その他、負担が掛かる部分には強化加工を施しながら組み立て直します。

 

 

 

 

Beant compact (12)
膨らんでいたH金具の取り付け部も内から強化芯材を貼り合わせ補正しています。
H金具を取り外した部分の色と全体の色を比較すると色あせ具合がわかりますねぇ~

 

 

 

 

 

 

Beant compact (13)
小銭入れの中も黒というより白っぽいグレーです。

表皮を補修したあと染め直します。

 

 

 

 

Beant compact (14)
札入れ部の内張りもHERMESですから当然、上質な本革仕様です。

しかし、上下の折り曲げ部は接着が剥がれて波打っています。
使用上は問題ない部分ですが、しっかりと接着するだけで強度が維持されますし、
見た目もよくなります。

 

 

 

 

Beant compact (15)
小銭入れの中が本来の黒に戻りました。

 

 

 

 

Beant compact (16)
札入れの折り曲げ部も波打がなくなりました。

 

 

 

 

Beant compact (17)
ベロ革もループもスッキリ!です。
負担が掛かる本体への縫い付け部も内側から強化しています。

 

 

 

 

Beant compact (18)
スレスレでほつれていた折り曲げ部は強化芯材を入れ込んで縫製しています。

 

 

 

 

Beant compact (19)
反対側も同様に。。。
口が空いていた部分もなくなり、すべてのコバ面は塗料仕上げしています。

 

 

 

 

Beant compact (20)
小銭入れも組みあがりました。

擦れや汚れがなくなり気持ちよくご使用いただけそうですね!

 

 

 

 

Beant compact (21)
何年くらい前の品かわかりませんがこの財布は特に良い素材でした。

良い素材で丁寧に作成された品は丈夫ですので、
メンテナンスのタイミングが遅れてしまうことがあります。

どんなに良い品も毎日のように使用する財布は日増しに傷みがでてきます。
重傷化する前にメンテナンスを繰り返し良い状態を維持しながら大切にご使用ください。

 

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BALLYバリー クラッチバッグの修理

bally renew (1)
かなり使い込んだバリーのバッグです。

 

 

 

 

 

bally renew (3)
後面のポケットやカブセの天部の色落ちや擦れ傷も重傷です。

 

 

 

 

bally renew (4)
カブセ付け根付近ですがホツレやコバ塗料の剥がれなどがあり、
芯材もヨレヨレの状態です。

 

 

 

 

bally renew (5)
マチ部材は大きく裂けて破れています。

 

 

 

 

bally renew (6)
底マチも同様に。。。。

 

 

 

 

bally renew (7)
反対側と比べると軽傷に見えますが、この部分も破れていて重傷です。

 

 

 

 

bally renew (8)
内側の合成皮革は、しっかりと劣化しています。

この状態のままでも使用を続けるほど愛着のあるバッグらしく、
今回はリニューアルリペア加工で安心して使用できる状態に復活させます。

 

 

 

 

bally renew (9)
解体からスタートですがマチ部材は新品作成します。

 

 

 

 

bally renew (10)
これは、バッグの中に入っていた芯材です。

 

 

 

 

bally renew (11)
パキパキに硬化していますので芯材も作り直し内張りは本革仕様で作成します。

 

 

 

 

bally renew (12)
リニューアルリペア加工の完了です。

 

 

 

 

 

bally renew (13)
デザイン・サイズ・構造は変えることなく本革仕様の内張りにしました。
頑丈な芯材を使用していますので高級感と共に強度もアップしています。

 

 

 

 

bally renew (14)
後面ポケットの内側も本革で張り替えています。

 

 

 

 

bally renew (15)
20年以上活躍してきたバッグですが新品時以上に頑丈になっていると思います。
できれば、もう少し早めのタイミングでメンテナンスして、
良い状態を保ちながら長く愛用いただければ幸いです。

大切にご使用ください。
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ルイヴィトン 小銭入れと財布の修理


1996年製造のルイヴィトンの財布と小銭入れです。

 

 

 

 


小銭入れのカブセを開けた様子ですが各部に擦れ傷があります。

そして・・・

 

 

 

 

 


内側の合成皮革が劣化しています。

 

 

 

 

 


こちらは財布のファスナー付き小銭入れの中です。
同じように合成皮革の内張りが劣化しています。

 

 

 

 


札入れなども同様に。。。

高品質時代の財布ですが17年が経過した品ですので、
安心して使用できるように加工します。

 

 

 

 


いつものように全バラの解体です。

 

 

 

 


小銭入れもバラバラに。。。。
小さな小銭入れですが解体や組立には同様の難しさがあります。

 

 

 

 


財布のマチですが天部には擦り切れ破れがあり復元強化加工が必要です。

古いものだけに損傷箇所は多数ありますが各部を強化しながら組み立て直します。

 

 

 

 


小銭入れのリニューアルリペアの完成です。

 

 

 

 


合成皮革の内張りは本革仕様に変更してベタツキ劣化しないようになりました。
各部の強化と擦れ傷の補修補色加工も施してあります。

 

 

 

 


財布の札入れの中も本革仕様に!

 

 

 

 


小銭入れの中も本革で作成しました。

この小銭入れを解体して組み立てなおす修理業者は少ないです。
ファスナー交換なども難しい構造の財布ですので業者選びは要注意です。

 

 

 

 


製品の品質として一番バランスが取れた時代の高品質な財布です。

合成皮革の内張りがなくなり長く愛用いただける状態になりました。
大切にご使用ください。

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OLD VUITTON papillon リニューアルリペア


1980年代に作成されたとおもわれるルイヴィトンのpapillonです。

 

 

 

 


持ち手は限界ですねぇ~。

 

 

 

 


ファスナー交換を他社様でされた形跡があります。
使用されているファスナーも残念な品質ですが縫製が酷いので苦労しそうです。

 

 

 

 


ファスナー縫製部分を内張りから見た様子です。

 

 

 

 


外面の本革パーツ部分は限界を迎えていますので全交換します。

 

 

 

 

 


加工完了ではなく、これは1994年モデルの我が家のパピヨンです。

持ち手など革パーツはヌメ革仕様に変更されてからでも15年以上経過していますから、
我が家のパピヨンでも、オールド感があるのですが・・・・

 

 

 

 


同じ茶色の革でも我が家のモデルは型押し加工された革です。

天然革には傷やシワが必ずありますが、型押し加工すると傷などを誤魔化せるので、
一枚の革から製品に使用できる部分が多くなり作業性も高くなります。

古いモデルはステッチのラインが、かなり内側で縫製は野暮ったいですねぇ~。
この辺りはイタリー製品を見習って新しいモデルの方が洗練されてきた感があります。

 

 

 

 


バラバラに解体です。

 

 

 

 


革パーツの作成だけでなくモノグラム地の裏面にも強化加工を施して組み立てます。

 

 

 

 


当時のヴィトンがよく採用していた革の編み込みタイプの引手で、
オールド感を演出しながらファスナー交換しました。

 

 

 

 


ご依頼通りヌメ革でも型押し革でもなくスムース革で各パーツを作成しています。

強化芯材を入れ込んでいますので新品時より頑丈です。
ステッチのラインだけは現代風にスッキリと。。。。

 

 

 

 


色落ちやボールペン汚れもありましたし、ファスナー交換時の損傷も残念でしたので、
内張りも本革で新品作成しました。

 

 

 

 


長年の間、頑張ってくれた革パーツたちは、よく頑張りました!

現代風のヌメ革パーツに交換される方が多いのですが、
茶色の革の方が重厚感があり、いいですねぇ~。
ヌメ革タイプからオールドタイプにしたい方が増えるかもしれません。

限界まで使い続けるよりも定期的なメンテナンスで良い状態を保ちながら、
大切に長く愛用されることをお勧めいたします。

大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索